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中日新聞掲載の大学記事

2015.06.22

レスリング全日本選抜 執念 登坂4連覇

■吉田、伊調 世界切符

 世界選手権(9月・米ラスベガス)代表選考会を兼ねた全日本選抜選手権最終日は21日、東京・代々木第二体育館で男女計7階級が行われ、女子は53キロ級が吉田沙保里、58キロ級は伊調馨(ともにALSOK)と五輪女王が制して世界選手権出場を決めた。前身の全日本女子選手権や階級区分変更前を含め、ともに通算13度目の栄冠。48キロ級は登坂絵莉(至学館大)が4連覇し、世界選手権で3連覇に挑む。

 男子はフリースタイル86キロ級で昨年12月の全日本選手権を制した松本篤史(ALSOK)が優勝。57キロ級は高橋侑希(山梨学院大)が、決勝と代表入りを懸けたプレーオフで全日本王者の森下史崇(ぼてぢゅう&ボムス)を破った。グレコローマンスタイルは59キロ級で田野倉翔太(クリナップ)が優勝し、全日本を制した倉本一真(自衛隊)とのプレーオフの末に代表入り。98キロ級は米平安寛(三恵海運)が制し代表入りした。

 世界選手権で3位以内に入った選手は、12月の全日本選手権に出場すればリオデジャネイロ五輪代表に決まる。

■「内容より結果」視線は五輪へ

 女子48キロ級4連覇の登坂は「絶対に負けられないという執念ですね」と決勝の戦いをしみじみ振り返る。

 2点リードの第2ピリオド終盤。仕掛けたタックルを入江ゆき(自衛隊)にかわされ回り込まれた。「まずい」。失点を覚悟したが、体が自然に動く。スピード感あふれる攻防の末、逆にバックを取って2得点。勝負の分水嶺(れい)を制した。

 足の甲、すね、肘。優勝した昨年のアジア大会後、次々とけがに見舞われた。かばいつづけた左肘の痛みは、手首へ広がってしまう。先月下旬は10日間ほどマットに上がることができなかった。

 夢と言う五輪へ直結する世界選手権。その代表権がかかった今大会へ、不安は募った。「泣き叫びました」。そんな登坂を、栄監督は「重圧、怖さ。全てを背負え」と
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