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中日新聞掲載の大学記事

2015.05.26

震災ネパールに雨がっぱ 春日井・竹尾さんら 雨期入り前に恩返し

 大地震に見舞われたネパールが雨期に入るのを前に、春日井市大泉寺町の元名古屋市職員竹尾光範さん(75)らが25日、県立大のネパール人非常勤講師カナル・キソル・チャンドラさん(43)=春日井市神領町北=に雨がっぱ200セットを贈った。キソルさんは27日にネパールに向かい、震源地に近い町ゴルカで雨がっぱを配る。(蓮野亜耶)

 キソルさんは、2001年に中部大大学院に留学。キソルさんの妻が、竹尾さんが趣味で描く絵のモデルを務めたことから交流が始まった。一昨年にはキソルさんが竹尾さんをネパールに招待し、出身地のカトマンズなどを案内した。

 1カ月前の4月25日、ネパールで大地震が起きたことを知った竹尾さんが、キソルさんに「旅行に行った際にネパールの人たちが盛大にもてなしてくれた。恩返しがしたい」と相談。キソルさんは、ネパールでは6月から9月までが雨期で、テント暮らしの被災者にはかっぱが必要だと助言した。竹尾さんはすぐに友人らに寄付を呼び掛け、集まったお金で雨がっぱを購入した。

 地震から1カ月となった25日、竹尾さんの自宅にキソルさんと、寄付に賛同した市民2人が集まった。キソルさんが、現地の友人らから聞いたネパールの現状を報告。その後、竹尾さんらが雨がっぱを手渡した。

 キソルさんが訪れるゴルカは、カトマンズの西約140キロにある山岳地帯の町で、今回の大地震で大きな被害を受けた。

 キソルさんは「日本人の温かい気持ちに感謝している。現地の人にきっと喜んでもらえると思う」と話した。

(2015年5月26日 中日新聞朝刊近郊版より)
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