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中日新聞掲載の大学記事

2015.04.17

田植え入れ“完成版”で 揖斐川・北方神社 19日「ねそねそ祭り」奉納

 揖斐川町の北方神社に伝わる豊作祈願の祭礼芸能「ねそねそ祭り(田遊び)」が、19日午後2時から奉納される。140年ぶりに復活して以来5年目の今年は、初めて最後の田植えの場面を加えた“完成版”を披露する。

 ねそねそ祭りは神社に伝えられてきた台本「春日大明神御祭礼」(1635年)に基づき、苗代打ちから田植えまでの場面を総勢30人が演じる。「ねそねそ」は「のんびり」を意味し、稲の成長をゆっくり見守る様子を表したとみられる。1871年に途絶えたが、地元住民らが2011年に復活させた。

 田植えの場面はせりふや地謡が少ない分、動作や踊りをふんだんに取り入れて見せ場をつくった。早乙女らが苗取りと田植えを行い、みんなで酒食を楽しむシーンで終わる。全体の上演時間はこれまでより20分ほど長い1時間余りだ。

 住民らは5年ほど前から台本・所作を岐阜女子大教授の丸山幸太郎さん、音楽・作曲を岐阜大名誉教授の久野寿彦さんに依頼。意味の分からない難解語も多い中、昨夏ごろに通しの台本が完成すると、秋から週2回の練習に励んできた。

 ともに初出演で早乙女役の江口紗颯(ささら)さん(北方小4年)は「踊りはみんなでやると面白い。うまくできるようになった」、林あいさん(同3年)は「慣れると楽しい。緊張するけど、頑張りたい」と話した。

 林三夫実行委員長(87)は「地域が一つになり、これからもずっと続けてほしい」と期待を込める。(加藤拓)

(2015年4月17日 中日新聞朝刊西濃版より)

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