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中日新聞掲載の大学記事

2008.10.23

愛知大学野球 愛院大V王手

 愛院大が愛産大に1−0でサヨナラ勝ちして先勝し、優勝に王手をかけた。23日にストレート勝ちすれば、勝ち点5の完全優勝で、2季ぶり39度目のリーグ制覇が決まる。愛院大の主戦・小川優投手(2年・東濃実)と、愛産大のエース・井田頌二投手(4年・愛産大工)の白熱した投手戦になったが、愛院大が9回2死から一、二塁の好機をつくり、桑島優左翼手(4年・駒大苫小牧)がサヨナラの右前適時打を放った。

勢いづくサヨナラ

 緊迫した投手戦だったが、優勝への扉をついにこじ開けた。スコアレスのままの延長戦突入が、すぐそこにあった9回裏2死一、二塁。愛院大の二塁走者・若山が桑島の適時打でサヨナラ勝利のホームに勢いよく滑り込むと、ベンチから一斉にナインが飛び出した。

 敵のわずかなほころびを見逃さなかった。愛産大の先発・井田に8回までボテボテの二塁内野安打1本しか打てず、愛院大打線は苦しんだ。難攻不落に思えたが、若山がこの日2本目の安打となる三塁内野安打で出塁すると、V目前のチームは集中力が一気に高まった。寺田が右前打で続くと、桑島が「4年生が必死につないでくれたので、自分で決めるつもりだった」と2球目のチェンジアップを右翼線に運ぶサヨナラ打を放った。

 主戦・小川にとっては春にリーグ戦の連勝記録を「16」で止められた因縁の相手から、4年生トリオが最高のリベンジ勝利をプレゼントした。

 春に中部大の優勝を目の前で見せられた愛院大にとって、覇権奪回は義務だった。だが、この秋は開幕から小川が絶不調。ほかのナインも「絶対優勝という気持ちばかり先に走ってしまった」と桑島が話すように、空回りが続いた。しかし追い込まれる中で、負けられないと集中力を高めてきたのがこの日も生きて、ついに王手をかけた。

 「(明治神宮大会出場が懸かる愛知・東海・北陸)王座決定戦に胸を張って出るためにも何よりも優勝が大事。23日は小川もスタンバイさせて、『総動員で一番良い試合をやろう』と言っています」と田中洋監督(38)は言葉に力をこめる。優勝をどのチームより渇望する愛院大が一気に頂点へ登り詰める。(田中一正)

▽1回戦(愛院大1勝)
 愛産大 000000000―0
 愛院大 000000001―1

完全優勝にM1 愛大

 愛知大学2部リーグで既に優勝を決めている愛大が名院大に5−0で先勝し、勝ち点5の完全優勝に近づいた。八田監督は「今季は最初の星城大から勝ち点を取って勢いに乗れた。投手陣も大崩れしなくなった」と振り返った。11月8日からの入れ替え戦の相手は、1部リーグ最下位が確定している名城大に決定。「チーム状態が良いし、どこが相手でも勝ちたい」と八田監督は4季ぶりの1部復帰に意欲を見せた。

愛知大学2部リーグ最終週第1日(瑞穂)=中日スポーツ後援

▽1回戦
 愛大5−0名院大

(2008年10月23日 中日スポーツ朝刊12面より)
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