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2008.09.08
夢のプロへ勝負の秋 星城大 林
140キロ超速球と多彩な変化球 スカウト8球団
かなえたい夢に向け、星城大のエース・林は最後まで踏ん張った。9回無死一、二塁の危機を背負いながら、後続を断って5−1の完投勝ち。チームを開幕戦勝利に導いた。
だが1失点の力投にも、林は試合後「今日は全然ダメでした。体が思うように動かなかった」と反省した。東海学園大に連打を含む7安打を浴び、終盤は何度も危機を背負った。ネット裏には大挙5人で訪れた地元の中日をはじめ、オリックスなど8球団14人のスカウトが集結。良いところを見せようと「力が入った」と頭をかいた。
左腕で140キロを超える速球と多彩な変化球が注目され、あこがれのプロが目前の状態。だが本人は「記事に自分の名が出ていても、本当にプロに行けるのかな」と思うほど半信半疑だ。春は格好のアピールになるはずだったチームの1部昇格を果たせず、自身も3勝4敗と満足いく成績を残せなかった。それだけに秋は正念場という思いは強い。
見守るスカウトの評価も、秋の活躍次第と見ているようだ。中日の中田スカウト部長は「スライダーと直球を相手に見極められていたので、そこが課題。ただ左腕であり、将来的にスクリューが投げられそうなシュート気味の球には魅力がある」と話し、判断をもう少し先に延ばす構えだ。
「とにかく自分が勝って、2部優勝することが秋の目標です」と、林は前を向く。チームを2部優勝から1部に昇格させて、プロ入りした中日・浅尾(日本福祉大出)の例もある。チームの夢をかなえるべく奮闘すれば、林の未来もきっと開けるはずだ。(田中一正)
▼林冬樹(はやし・ふゆき) 1986(昭和61)年10月31日、名古屋市守山区生まれの21歳、180センチ、82キロ、左投げ左打ち。守山区の二城小3年の時に軟式の「守山ボーイズ」で野球を始める。中学も軟式の「守山クラブ」。星城高では2年秋に県大会4強入りが最高。星城大では1年春からリーグ戦に登板し、チームの2部昇格に貢献。2部の今春は3勝4敗、防御率1・28。
(2008年9月8日 中日スポーツ11面より)
かなえたい夢に向け、星城大のエース・林は最後まで踏ん張った。9回無死一、二塁の危機を背負いながら、後続を断って5−1の完投勝ち。チームを開幕戦勝利に導いた。
だが1失点の力投にも、林は試合後「今日は全然ダメでした。体が思うように動かなかった」と反省した。東海学園大に連打を含む7安打を浴び、終盤は何度も危機を背負った。ネット裏には大挙5人で訪れた地元の中日をはじめ、オリックスなど8球団14人のスカウトが集結。良いところを見せようと「力が入った」と頭をかいた。
左腕で140キロを超える速球と多彩な変化球が注目され、あこがれのプロが目前の状態。だが本人は「記事に自分の名が出ていても、本当にプロに行けるのかな」と思うほど半信半疑だ。春は格好のアピールになるはずだったチームの1部昇格を果たせず、自身も3勝4敗と満足いく成績を残せなかった。それだけに秋は正念場という思いは強い。
見守るスカウトの評価も、秋の活躍次第と見ているようだ。中日の中田スカウト部長は「スライダーと直球を相手に見極められていたので、そこが課題。ただ左腕であり、将来的にスクリューが投げられそうなシュート気味の球には魅力がある」と話し、判断をもう少し先に延ばす構えだ。
「とにかく自分が勝って、2部優勝することが秋の目標です」と、林は前を向く。チームを2部優勝から1部に昇格させて、プロ入りした中日・浅尾(日本福祉大出)の例もある。チームの夢をかなえるべく奮闘すれば、林の未来もきっと開けるはずだ。(田中一正)
▼林冬樹(はやし・ふゆき) 1986(昭和61)年10月31日、名古屋市守山区生まれの21歳、180センチ、82キロ、左投げ左打ち。守山区の二城小3年の時に軟式の「守山ボーイズ」で野球を始める。中学も軟式の「守山クラブ」。星城高では2年秋に県大会4強入りが最高。星城大では1年春からリーグ戦に登板し、チームの2部昇格に貢献。2部の今春は3勝4敗、防御率1・28。
(2008年9月8日 中日スポーツ11面より)