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中日新聞掲載の大学記事

2012.12.19

俳句詠み震災を理解 豪州・NZ学生訪日団交流 名古屋外大

 オーストラリアとニュージーランドの大学生訪日団が17日、日進市の名古屋外国語大などを訪れ、学生同士で俳句を詠むなどして交流した。東日本大震災からの復興を目指した「キズナ強化プロジェクト」の一環。

 プロジェクトでは、震災経験を共有し、風評を拭い去ろうと政府が太平洋を取り囲む41の国・地域を対象に青少年交流を進めている。両国からの訪日団の一部26人が同大で交流することになり、この日は名古屋学芸大、県立大でも学生を受け入れた。

 名古屋外大を訪れた一行は、4教室で共同授業形式で交流。宮城県女川町の中学生が心境を詠んだ俳句80句をあらかじめ学生が英語に翻訳してあり、外国人学生は好きな句を選び、返句を作った。外大の学生はそれを日本語に翻訳。日本語と英語の両方で俳句を記入した色紙にメッセージを添え、現地の中学校に送る予定だ。

 ニュージーランドの大学2年、エスター・スミスさんは「母国でも地震があり、気持ちは分かる。私はいつもあなたたちのことを考えている。悲しくなったらメールして」とのメッセージを書き「新しい思い出をつくれる将来は新しい宝物」の俳句を作った。翻訳に携わった現代英語学科1年の谷口力哉さんは「英語も短い言葉にいろいろな思いが含まれ、日本語で考えるより難しかったが、交流の機会が持ててよかった」と喜んだ。

 他の教室では防災意識を高めるクイズ、応急処置体験などをした。(阿部雅之)

(2012年12月19日 中日新聞朝刊なごや東版より)

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