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中日新聞掲載の大学記事

2012.11.20

名工大大学院グループが社会実験 観光の活性化 ウェブで議論

■きょうから 参加1万人目指す

 1万人の参加者を集め、ウェブサイト上で「名古屋の観光活性化」をテーマに話し合ってもらう社会実験を、名古屋工業大大学院(昭和区)の研究グループが20日から始める。限られた人数しか参加できないワークショップ(研究集会)を、人数制限のないインターネット上で催そうとの取り組みだ。 (中村禎一郎)

 社会実験をするのは名工大の伊藤孝行准教授、伊藤孝紀准教授、秀島栄三教授の三研究室。ワークショップの欠点を補うことを目的に、社会実験に参加する多数の人たちの意見をまとめて、合意を形成できるのかどうかを調べる。

 今回は観光をテーマにするが、将来的には、「原発」や「環境」など複雑な問題への応用も考えている。社会実験は20日午前0時にスタートし、26日正午に終了する。

 参加者は期間中に、観光活性化の提案や意見を、用意された専用のウェブサイト内に書き込む。ほかの参加者はその書き込みへの返答を投書。これを繰り返して、意見を集約していく。いわば、文字による対談だ。

 議論の途中、中立の立場で議事を進行させる司会者(ファシリテーター)が登場し、意見集約を助ける。サイトは、書き込みのキーワードから、「賛成」の意見なのか、「反対」なのかを自動で判別する機能も備えている。

 伊藤孝紀准教授と秀島教授は「研究集会への参加は敷居が高く、時間も限定されてしまうが、ネット上ならいつでも誰でも気軽に参加できる。将来は全世界70億人で使えるような仕組みにしていきたい」と口をそろえる。

 参加者数1万人は目標。参加は無料だが、登録が必要。インターネット上にある「COLLAGREE」のサイトから申し込む。24時間参加可能で、スマートフォン(多機能携帯電話)からも利用できる。

(2012年11月20日 中日新聞朝刊市民版より)
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