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2008.08.25
FC刈谷と愛院大が決勝へ 30日決戦 愛知県サッカー選手権大会
第13回愛知県サッカー選手権大会(中日新聞社共催)の準決勝が24日、愛知・ウェーブスタジアム刈谷で行われ、FC刈谷(JFL)はMF平林輝良寛(24)=元名古屋グランパス=の決勝ゴールで中京大(大学)に1−0で競り勝った。愛院大(大学)はトヨタ蹴球団(社会人)に4−1で快勝した。FC刈谷−愛院大の決勝は30日午後2時33分から同所で行われ、勝ったチームが愛知県代表として天皇杯全日本サッカー選手権大会に出場する。
2年連続天皇杯へ王手 FC刈谷
ボールの行方を見届けると両手の人さし指を突き上げた。前半36分のFC刈谷のFK。ゴール正面約30メートルから平林がインステップで力強いシュートを放つと、GKの手をかすめるようにゴール右上に突き刺さった。
「練習通り。(シュートの)軌道は完ぺきだった。暑い中ではセットプレーが大事だから…」と平林。チームとして流れの中で得点を挙げることはできなかったが、攻守に中京大を圧倒。運動量でも若い大学生を上回り、2年連続の天皇杯出場に王手をかけた。
平林は06年シーズンで名古屋グランパスを退団し、FC刈谷でのプレーは今季が2年目。JFLではシーズン途中ですでに昨年を上回る9得点を挙げるなど、ロングボールが多いJFLのサッカーにも慣れてきた。
コーチライセンス研修のために不在だった浮気哲郎監督(36)に代わって指揮を執った矢野隼人コーチ(27)は「相手の嫌がるところに入り込んで、得意のドリブルを仕掛けていた。チームに欠かせない選手」と称賛。高い技術を誇る選手が多いFC刈谷の中でもひときわ目立つ存在だ。
グランパス時代に仲が良かった北京五輪代表FW豊田(現山形)がナイジェリア戦で日本の大会唯一のゴールを挙げた。ゴールシーンをテレビ観戦していた平林は「北京に行く前に『点を取ってくる』と連絡があって、その通りに取った。刺激になっている」と話す。天皇杯で活躍すればJリーグのスカウトの目にも留まる。「Jとやるまで勝たないと見てもらえない。まずは愛知の代表になりたい」。チームのため、自身のために決勝も勝ち抜く。 (麻生和男)
主将退場響いた 中京大
中京大はFC刈谷の厳しいプレッシャーの前に本来の力を発揮できなかった。前半にセットプレーから失点。その後は時折、鋭いカウンターで決定機をつくり出したが、後半途中にDF那須川主将が退場して数的不利になると失速した。砂田監督は「前半はゼロに抑えたかったが…。1人減ってプランが狂った。そこが残念だった」と敗因を語った。
今年はリベンジだ 愛院大
愛院大は理想通りの試合展開でトヨタ蹴球団を一蹴(いっしゅう)した。前半20分にDF小川がヘディングで決めて先制。さらに前半のうちに追加点を奪うと、後半にもFWダンが2ゴールを挙げて、3年連続となる決勝進出を決めた。境田雅章監督(47)は「前半はいいリズム。後半はダメだったけどね…」と苦笑い。だが警告を受けている選手を早めに交代させるなど決勝への準備は着々と進めた。決勝の相手は昨年と同じFC刈谷。昨年は格上のJFLチームに行く手を阻まれている。「また胸をお借りするだけ。対策はこれから考える」と境田監督。控えめな言葉で2年ぶりの天皇杯出場に意欲を見せた。
(2008年8月25日 中日スポーツ11面より)
2年連続天皇杯へ王手 FC刈谷
ボールの行方を見届けると両手の人さし指を突き上げた。前半36分のFC刈谷のFK。ゴール正面約30メートルから平林がインステップで力強いシュートを放つと、GKの手をかすめるようにゴール右上に突き刺さった。
「練習通り。(シュートの)軌道は完ぺきだった。暑い中ではセットプレーが大事だから…」と平林。チームとして流れの中で得点を挙げることはできなかったが、攻守に中京大を圧倒。運動量でも若い大学生を上回り、2年連続の天皇杯出場に王手をかけた。
平林は06年シーズンで名古屋グランパスを退団し、FC刈谷でのプレーは今季が2年目。JFLではシーズン途中ですでに昨年を上回る9得点を挙げるなど、ロングボールが多いJFLのサッカーにも慣れてきた。
コーチライセンス研修のために不在だった浮気哲郎監督(36)に代わって指揮を執った矢野隼人コーチ(27)は「相手の嫌がるところに入り込んで、得意のドリブルを仕掛けていた。チームに欠かせない選手」と称賛。高い技術を誇る選手が多いFC刈谷の中でもひときわ目立つ存在だ。
グランパス時代に仲が良かった北京五輪代表FW豊田(現山形)がナイジェリア戦で日本の大会唯一のゴールを挙げた。ゴールシーンをテレビ観戦していた平林は「北京に行く前に『点を取ってくる』と連絡があって、その通りに取った。刺激になっている」と話す。天皇杯で活躍すればJリーグのスカウトの目にも留まる。「Jとやるまで勝たないと見てもらえない。まずは愛知の代表になりたい」。チームのため、自身のために決勝も勝ち抜く。 (麻生和男)
主将退場響いた 中京大
中京大はFC刈谷の厳しいプレッシャーの前に本来の力を発揮できなかった。前半にセットプレーから失点。その後は時折、鋭いカウンターで決定機をつくり出したが、後半途中にDF那須川主将が退場して数的不利になると失速した。砂田監督は「前半はゼロに抑えたかったが…。1人減ってプランが狂った。そこが残念だった」と敗因を語った。
今年はリベンジだ 愛院大
愛院大は理想通りの試合展開でトヨタ蹴球団を一蹴(いっしゅう)した。前半20分にDF小川がヘディングで決めて先制。さらに前半のうちに追加点を奪うと、後半にもFWダンが2ゴールを挙げて、3年連続となる決勝進出を決めた。境田雅章監督(47)は「前半はいいリズム。後半はダメだったけどね…」と苦笑い。だが警告を受けている選手を早めに交代させるなど決勝への準備は着々と進めた。決勝の相手は昨年と同じFC刈谷。昨年は格上のJFLチームに行く手を阻まれている。「また胸をお借りするだけ。対策はこれから考える」と境田監督。控えめな言葉で2年ぶりの天皇杯出場に意欲を見せた。
(2008年8月25日 中日スポーツ11面より)