進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2008.08.09

フェアトレード・カフェ 日福大生ら11日開店

昨春から準備『多くの人と話せる場に』

 日本福祉大の国際協力サークル「NO BORDER(ノーボーダー)」のメンバーが11日、世界のさまざまな課題や現状を理解してもらおうと、フェアトレード(公正貿易)の商品を販売するカフェ「KERA TO HOME」を、武豊町道崎のみゆき通り商店街にオープンする。メンバーは「多くの人と出会い、話せる場にしたい」と意気込んでいる。(字井章人)

 同サークル代表の冨田桂子さん(21)=福祉経営学部4年=と副代表の松本明奈さん(21)=同=らは、1年生の時に東南アジアなどを訪れ、貧困の現場を回ってショックを受けた。帰国後にサークルをつくり、各地のイベントでフェアトレードのPRや国際問題の勉強会を重ねた。

 しかし、1回限りのPRや集まりでは自分たちの思いが十分に届けられないと悩み、昨春からカフェの開設を構想。保健所の許可を取り、武豊町にも助言を仰ぎながら物件を探した。

 ことし4月、名鉄知多武豊駅に近い好立地の空き物件が見つかると、授業の空き時間を使って準備を進め、開店にこぎつけた。開店資金はバイトで稼いだ金やイベントの収益などで賄った。

 店ではフィリピンの貧しい女性たちがジュースパックを縫い合わせたリサイクルバッグ(1500円)や、ごみ山の側で暮らす主婦が手作りしたクマのぬいぐるみ(400円)などを販売する予定だ。飲食のメニューにもフェアトレードの豆で入れるコーヒー(380円)を用意。武豊町産の野菜やみそを使ったランチ、ディナーを出す。

 広さ13坪の店内に席は18人分。テーブルやいすは友人たちから集めた不用品を使うためふぞろいだが、手作り感は満点。冨田さんは「どんな人でも大歓迎。どんどん話し掛けて、いろんなことを教えてください」と話している。

 営業時間は午前11時−午後9時。水曜と第2、4木曜休み。

 フェアトレード 極端な安価で輸出されがちな発展途上国の生産物を、適正な価格で輸入、販売することにより、現地の生産者の経済的自立を支援する取り組み。近年、国内でも認知が広がっている。

(2008年8月9日 中日新聞朝刊知多総合版より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ