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中日新聞掲載の大学記事

2012.07.10

大門商店街に活気を 県内外の大学生ら 商店主に聞き取り調査 多彩なアイデア提案

 「商店街をコスプレに特化した場所に」「定期的な健康行事で、お年寄りの集客を」…。津市大門(だいもん)の商店街で7、8日、県内外の大学生16人が商店主に聞き取り調査し、発表会で活性化に向けた多彩なアイデアを出した。地元の経営者や市職員も若者の発想に耳を傾けた。(高木梨恵)

 市中心部の大門地区は県内有数の繁華街だが、かつてと比べ活気が失われている。そこで、若者の意見を地域づくりの参考にしようと、市産業政策振興課が企画した。

 三重大、金城学院大(愛知県)などの学生が5班に分かれて取り組んだ。三重大で非常勤講師として「アントレプレナー(起業家)論」を教える武田秀一さんの学生も参加した。

 7日は、班ごとに商店街を歩き店主に聞き取り調査。風船ショップを経営する女性に聞いた三重大医学部1年の竹内彩華さん(18)は「大門商店街はアーケードがあって赤ちゃんと散歩しやすいが、おむつを替えたり授乳する場所がない」と気付かされた。「少しの配慮で母親が足を運びやすくなる」と指摘した。

 8日は、津センターパレスの会議室で発表会があった。地元経営者や市職員、大学教授らも出席。学生たちはパワーポイントを使って、定期的な健康行事の開催によるお年寄りの集客、地元での挙式の推進といった案が出た。

 金城学院大4年の井田朱音さん(21)は子どものころから大門に遊びに来ており、過疎化を実感する。「自分は若者を呼ぶ案を考えたが、年配者対象の発想もあって衝撃を受けた」と視点の違いに刺激を受けていた。

 市産業政策振興課の担当者は「行政と違った視点がおもしろくて若い感性は参考になる。最近の大門商店街は、さまざまな店も増えた。新しい物を取り込んでいけたら」と興味深げに聞いていた。

(2012年7月10日 中日新聞朝刊津市民版より)

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