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2008.08.12
ベトナム戦争『ソンミ村虐殺』 今も続く被害生存者ら訴え 南山大学生33人らと交流
ベトナム戦争中の1968年に米軍が村民504人を殺害した「ソンミ村虐殺事件」から今年は40年に当たり、南山大の藤本博研究室の学生33人らが11日、昭和区の南山大で、ソンミ博物館長のファム・タイン・コンさん(50)らとの交流会を開いた。
コンさんは事件の生存者20人のうちの一人。米兵に母や妹らとともに防空壕(ごう)に入るよう命じられ、手りゅう弾を投げられた。コンさんは「一番奥だったから助かった。母たちの遺体のおかげで生きている」と話した。
また、ベトナム枯葉剤被害者協会副理事長のグエン・チョン・ニャンさん(78)が枯れ葉剤の被害者である肢体の不自由な子どもの写真をスライドで見せ、現在も続く被害を訴えた。
コンさんらは1日から来日し、広島や長崎の式典や原水爆禁止世界大会に参加している。原爆と枯れ葉剤は遺伝子を破壊させたり、がんになる点が似ていると聞き、3年生の牧野愛さん(20)は「ベトナムでも広島でも同じようなことが繰り返され、今も苦しみがなくならないと思うと悲しい」と話した。 (猪飼なつみ)
(2008年8月12日 中日新聞朝刊市民版より)
コンさんは事件の生存者20人のうちの一人。米兵に母や妹らとともに防空壕(ごう)に入るよう命じられ、手りゅう弾を投げられた。コンさんは「一番奥だったから助かった。母たちの遺体のおかげで生きている」と話した。
また、ベトナム枯葉剤被害者協会副理事長のグエン・チョン・ニャンさん(78)が枯れ葉剤の被害者である肢体の不自由な子どもの写真をスライドで見せ、現在も続く被害を訴えた。
コンさんらは1日から来日し、広島や長崎の式典や原水爆禁止世界大会に参加している。原爆と枯れ葉剤は遺伝子を破壊させたり、がんになる点が似ていると聞き、3年生の牧野愛さん(20)は「ベトナムでも広島でも同じようなことが繰り返され、今も苦しみがなくならないと思うと悲しい」と話した。 (猪飼なつみ)
(2008年8月12日 中日新聞朝刊市民版より)