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2012.03.02
子の闘病、付き添い支援 名大病院に家族の「宿」
■中部初 建設へ寄付募る
病気の子どもとその家族の闘病生活を支える宿泊施設が中部地方で初めて、名古屋市昭和区の名古屋大病院内に整備される。来年夏の完成を目指して準備が進むが、建設資金が不足しており、名大などが中心になって募金委員会を組織。3日、発足イベントが開かれる。
白血病など治療の難しい病気の子どもは、高度医療を受けるため自宅から遠く離れた病院に長期入院するケースも多い。母親ら付き添いの家族は病院で子どもと添い寝したり、ビジネスホテルを転々としたりと経済的、身体的、精神的に厳しい状況に置かれている。こうした家族の負担を軽減できる「第2の家」をつくろうと、米ファストフード大手マクドナルド系列の財団法人が2001年、東京都世田谷区に第1号のハウスを建設。その後大阪や北海道などでも建設され、昨年12月には東京大病院内に8カ所目がオープンした。
9カ所目となる名古屋のハウス「ドナルド・マクドナルド・ハウスなごや」は、名大が病院内の土地を無償で提供。2階建て(地下1階)延べ1000平方メートルに、12室と共有キッチン、リビングルーム、図書室などを整備する。維持管理はボランティアが行い、家族は1日1000円で宿泊が可能。名大のほか名古屋市立大、愛知医科大、藤田保健衛生大の入院患者・家族も利用できる。
建設費は約3億円で、うち2億円を目標に寄付を募る。募金委員会の発起人には中部経済同友会、愛知県医師会や大村秀章愛知県知事、河村たかし名古屋市長らが名を連ね、代表は松尾清一・名大病院長。
実行委員の1人で名大医学系研究科の若林俊彦教授は「病気の子どもは母親が近くにいないと病気に負けてしまう。その母親が体を休めることができ、家族全体が集まれる場所がぜひともこの地域に必要だ」と施設の意義を訴えている。
寄付に関する問い合わせは名大医学部総務課内募金委員会=電052(744)2775=へ。
(2012年3月2日 中日新聞朝刊1面より)
病気の子どもとその家族の闘病生活を支える宿泊施設が中部地方で初めて、名古屋市昭和区の名古屋大病院内に整備される。来年夏の完成を目指して準備が進むが、建設資金が不足しており、名大などが中心になって募金委員会を組織。3日、発足イベントが開かれる。
白血病など治療の難しい病気の子どもは、高度医療を受けるため自宅から遠く離れた病院に長期入院するケースも多い。母親ら付き添いの家族は病院で子どもと添い寝したり、ビジネスホテルを転々としたりと経済的、身体的、精神的に厳しい状況に置かれている。こうした家族の負担を軽減できる「第2の家」をつくろうと、米ファストフード大手マクドナルド系列の財団法人が2001年、東京都世田谷区に第1号のハウスを建設。その後大阪や北海道などでも建設され、昨年12月には東京大病院内に8カ所目がオープンした。
9カ所目となる名古屋のハウス「ドナルド・マクドナルド・ハウスなごや」は、名大が病院内の土地を無償で提供。2階建て(地下1階)延べ1000平方メートルに、12室と共有キッチン、リビングルーム、図書室などを整備する。維持管理はボランティアが行い、家族は1日1000円で宿泊が可能。名大のほか名古屋市立大、愛知医科大、藤田保健衛生大の入院患者・家族も利用できる。
建設費は約3億円で、うち2億円を目標に寄付を募る。募金委員会の発起人には中部経済同友会、愛知県医師会や大村秀章愛知県知事、河村たかし名古屋市長らが名を連ね、代表は松尾清一・名大病院長。
実行委員の1人で名大医学系研究科の若林俊彦教授は「病気の子どもは母親が近くにいないと病気に負けてしまう。その母親が体を休めることができ、家族全体が集まれる場所がぜひともこの地域に必要だ」と施設の意義を訴えている。
寄付に関する問い合わせは名大医学部総務課内募金委員会=電052(744)2775=へ。
(2012年3月2日 中日新聞朝刊1面より)