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2008.07.16
予想外に強い 愛知新城大谷大
知大学野球連盟に加盟 秋季は5部リーグオープン参加
1年生14人で2部相手に互角の戦い
4月に硬式野球部が創設された愛知新城大谷大(新城市=私立)が愛知大学野球連盟へ加盟が今月になって認められた。秋季リーグ戦は5部でオープン参加し、来春から正式参戦する見込み。同市で硬式の少年野球ボーイズリーグ「新城ベアーズ」も指揮する荒木晋二監督(61)と、同監督を慕って集まった教え子を中心にした14選手は全員1年生。愛知みずほ大(豊田市=私立)も同時加盟が認められ、愛知大学野球連盟は29チームの大所帯となった。愛知新城大谷大、愛知みずほ大は秋の5部リーグでは、女子単独チームの中京女大と同じ舞台で対戦する。
中京女大とも対戦
待ちに待った愛知大学野球連盟加盟という朗報。愛知新城大谷大ナインの目が輝いた。入学してから3カ月間、黙々と練習をこなしてきた14人の1年生部員たち。ようやく一歩前に踏み出した。主将の遠藤弘崇捕手は「目標は1部に上がって優勝して、神宮に行くことです」と意気込んだ。
硬式野球部を創設して活性化を図りたいという大学側の思いに、市内の硬式の少年野球ボーイズリーグの強豪「新城ベアーズ」を率いる荒木監督が立ち上がった。常葉学園菊川高(静岡)のセンバツV投手となった田中健二朗投手(現横浜)や、「ギャオス」の愛称で人気者だった内藤尚行投手(元ヤクルト、中日=引退)ら、数多くのプロ選手も育てた名将。その呼び掛けに、中京大中京高(愛知)の中心打者だった金山宗馬外野手ら、新城ベアーズの教え子7人を含む14人が応えて入学した。
3部でV争い可能
選手のレベルは高くても、部活動としては一からのスタートだ。選手は学内のグラウンドの草むしりから始め、内野陣の守備練習ができるようにした。紅白戦もできない中、守備や打球の行方をイメージした走塁練習などで工夫。「1日も休まず続けてきた」(荒木監督)という猛練習で、モチベーションを高めてきた。
今までの練習試合では、東海地区大学野球連盟傘下の静岡学生リーグで今春優勝した東海大海洋学部や、愛知大学野球2部の東海学園大と互角の戦いをしている。地元の大学野球関係者から「3部で優勝争いできるレベル」と評価を受け、荒木監督も選手たちも手応えを感じている。
腰を痛めたため、高校時代に投手から外野手に転向した金山が、抑え投手として140キロを超える速球を投げるなど、大学に入ってから大きな成長を見せている。
来春から正式参戦
来春にはリーグ戦に正式参加する見込み。そこから5部→4部→3部→2部→1部と、4つもある入れ替え戦を経て、頂点である1部リーグの舞台に立てるのは“最短”で現在の1年生部員が最上級生になる2011年の春。道のりは遠い。だが、大学時代を大きなチャレンジに懸けた愛知新城大谷大の選手たちの胸は、希望に燃える。 (田中一正)
広岡客員教授が指導
愛知新城大谷大には“大物アドバイザー”がいる。硬式野球部の発足に合わせて、ヤクルト、西武の監督時代にはプロ球界を代表する名将と呼ばれた広岡達朗氏(76)が野球部発足と同時に愛知新城大谷大の客員教授に就任し、月1回ほど練習に参加している。
早大−巨人と現役時代は名ショートとして活躍した広岡氏からは野球に対する考え方や、技術をどう使うかなど、主に精神面で「広岡イズム」を伝授。遠藤は「(プロ野球の監督時代を含めて広岡氏が)ユニホームを着ている時は知らないんですが、いろいろ勉強になります」と、バックアップには感謝していた。
恥じない野球を 愛知みずほ大
愛知新城大谷大と同時加盟が認められた愛知みずほ大は、昨年3月に高校野球経験者らが集まって硬式野球部を発足させた。原征男教授(68)が監督兼野球部長を務め、部員は現在3年生を中心に27人で、週3回、練習。原監督は「好きな野球を通して人間形成を図りたい。恥ずかしくない野球をしたい」と秋のオープン参加に向けて意気込む。
(2008年7月16日 中日スポーツ12面より)
1年生14人で2部相手に互角の戦い
4月に硬式野球部が創設された愛知新城大谷大(新城市=私立)が愛知大学野球連盟へ加盟が今月になって認められた。秋季リーグ戦は5部でオープン参加し、来春から正式参戦する見込み。同市で硬式の少年野球ボーイズリーグ「新城ベアーズ」も指揮する荒木晋二監督(61)と、同監督を慕って集まった教え子を中心にした14選手は全員1年生。愛知みずほ大(豊田市=私立)も同時加盟が認められ、愛知大学野球連盟は29チームの大所帯となった。愛知新城大谷大、愛知みずほ大は秋の5部リーグでは、女子単独チームの中京女大と同じ舞台で対戦する。
中京女大とも対戦
待ちに待った愛知大学野球連盟加盟という朗報。愛知新城大谷大ナインの目が輝いた。入学してから3カ月間、黙々と練習をこなしてきた14人の1年生部員たち。ようやく一歩前に踏み出した。主将の遠藤弘崇捕手は「目標は1部に上がって優勝して、神宮に行くことです」と意気込んだ。
硬式野球部を創設して活性化を図りたいという大学側の思いに、市内の硬式の少年野球ボーイズリーグの強豪「新城ベアーズ」を率いる荒木監督が立ち上がった。常葉学園菊川高(静岡)のセンバツV投手となった田中健二朗投手(現横浜)や、「ギャオス」の愛称で人気者だった内藤尚行投手(元ヤクルト、中日=引退)ら、数多くのプロ選手も育てた名将。その呼び掛けに、中京大中京高(愛知)の中心打者だった金山宗馬外野手ら、新城ベアーズの教え子7人を含む14人が応えて入学した。
3部でV争い可能
選手のレベルは高くても、部活動としては一からのスタートだ。選手は学内のグラウンドの草むしりから始め、内野陣の守備練習ができるようにした。紅白戦もできない中、守備や打球の行方をイメージした走塁練習などで工夫。「1日も休まず続けてきた」(荒木監督)という猛練習で、モチベーションを高めてきた。
今までの練習試合では、東海地区大学野球連盟傘下の静岡学生リーグで今春優勝した東海大海洋学部や、愛知大学野球2部の東海学園大と互角の戦いをしている。地元の大学野球関係者から「3部で優勝争いできるレベル」と評価を受け、荒木監督も選手たちも手応えを感じている。
腰を痛めたため、高校時代に投手から外野手に転向した金山が、抑え投手として140キロを超える速球を投げるなど、大学に入ってから大きな成長を見せている。
来春から正式参戦
来春にはリーグ戦に正式参加する見込み。そこから5部→4部→3部→2部→1部と、4つもある入れ替え戦を経て、頂点である1部リーグの舞台に立てるのは“最短”で現在の1年生部員が最上級生になる2011年の春。道のりは遠い。だが、大学時代を大きなチャレンジに懸けた愛知新城大谷大の選手たちの胸は、希望に燃える。 (田中一正)
広岡客員教授が指導
愛知新城大谷大には“大物アドバイザー”がいる。硬式野球部の発足に合わせて、ヤクルト、西武の監督時代にはプロ球界を代表する名将と呼ばれた広岡達朗氏(76)が野球部発足と同時に愛知新城大谷大の客員教授に就任し、月1回ほど練習に参加している。
早大−巨人と現役時代は名ショートとして活躍した広岡氏からは野球に対する考え方や、技術をどう使うかなど、主に精神面で「広岡イズム」を伝授。遠藤は「(プロ野球の監督時代を含めて広岡氏が)ユニホームを着ている時は知らないんですが、いろいろ勉強になります」と、バックアップには感謝していた。
恥じない野球を 愛知みずほ大
愛知新城大谷大と同時加盟が認められた愛知みずほ大は、昨年3月に高校野球経験者らが集まって硬式野球部を発足させた。原征男教授(68)が監督兼野球部長を務め、部員は現在3年生を中心に27人で、週3回、練習。原監督は「好きな野球を通して人間形成を図りたい。恥ずかしくない野球をしたい」と秋のオープン参加に向けて意気込む。
(2008年7月16日 中日スポーツ12面より)