進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2011.02.03

大学生 トリプル投票に関心 討論会や出口調査 広がる活動

■就職難・・・政治に期待?

 6日投開票の愛知県知事選、名古屋市長選、名古屋市議会の解散を問う住民投票で、大学生の関心が高まっている。候補者の公開討論会や出口調査を実施する大学・団体も出始めた。背景には、名古屋市初の「トリプル投票」に加え、厳しい就職状況が政治への参加意識を促している面がある。

 「若者が政治に無関心だから若い世代への政策が充実しない」

 東海地方の学生で運営するNPO法人「ドットジェイピー」東海支部は1月下旬、市長選の候補者4人による討論会を名古屋大で開いた。代表の西山宗一郎さん(21)=南山大3年=は「若者が政治に参加すれば、厳しい就職活動も少しは良くなる可能性がある」と訴える。

 会場では学生が「就職活動を具体的にどう支援するのか」「実際に現場に足を運んでいるんですか」と迫る場面も。各候補が信頼できるかどうかを見極めようとする姿が目立った。

 「議員報酬を削減しても市民生活は変わらない」「あの候補の言葉は身近に感じた」。先週の夜、名古屋文理大(愛知県稲沢市)の研究室では、学生たちが熱心に選挙戦について意見を交わした。井上治子准教授(社会学)が呼びかけて集まった2、3年生の5人。投開票日には、300人を対象にした出口調査を計画している。

 出発点は「いつも以上に盛り上がっている選挙。有権者の心理を知りたい」という思いから。投票理由を尋ねる質問の回答項目には「減税を支持」「国民の義務」「会社や組合からの依頼」などを盛り込み、有権者の本音を探るつもりだ。

 3年の稲垣和仁さん(21)は「就職活動はあるけど、トリプル投票はきっと最初で最後。出口調査で生の声を集めたい」。

 愛知学院大総合政策学部(同日進市)の森正教授ゼミの学生23人は、選挙報道の分析に取り組む。公務員志望の3年、奥村侑加さん(21)は「選挙は行政改革や財政問題が争点なので、自然と興味がわく」と就職活動も兼ねているようだ。

 こうした学生たちの動きに森教授は「景気が悪く、展望も開けない現状で、学生には自分ではどうにもできないというストレスや政治への不満がたまっている。そこにトリプル投票があり、お祭り感覚も加わって盛り上がっているのだろう」と話している。

(2011年2月3日 中日新聞夕刊12面より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ