進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > お知らせ

中日新聞掲載の大学記事

お知らせ  2025.05.17

この記事の関連大学

藤田医科大 三重大 浜松医科大 南海トラフ想定 合同訓練

藤田医科大、三重大、浜松医科大が連携した訓練で、浜松医大からヘリで運ばれた医療物資を運ぶ人たち=名古屋市緑区の藤田医大で

藤田医科大、三重大、浜松医科大が連携した訓練で、浜松医大からヘリで運ばれた医療物資を運ぶ人たち=名古屋市緑区の藤田医大で

■陸路、空路で医療物資を輸送

 藤田医科大(豊明市)、三重大(津市)、浜松医科大(浜松市)による南海トラフ地震発生時を想定した合同訓練が16日、藤田医大であった。3大学は2022年3月に災害時医療連携協定を結んでおり、実動訓練は今回が初。関係者約30人が参加した。

 南海トラフ地震発生から数週間後、地域の産科医院から帝王切開の受け入れ要請が相次ぎ、避難所の感染症患者の診療などで非常態勢が続く藤田医大が、2大学に応援を要請したとの想定で実施した。

 ウェブミーティングで、被災の様子や、医療物資や医療従事者が逼迫(ひっぱく)する状況を確認。三重大は、ドクターカーに医師と看護師、薬剤師の計5人が乗り、医療物資を積み込んだ公用車と2台で駆けつけた。さらに民間のヘリ1機を藤田医大が手配し、浜松医大で物資を積み込んだ後、藤田医大のグラウンドに降り立った。

 関係者は情報共有の仕方や、物資到着時の受け入れ方法のほか、応援に来た医師らに業務内容を説明する手順などについて確認した。藤田医大を運営する藤田学園の湯沢由紀夫副理事長(69)は「(3大学は)各県の災害医療の中心を担う役割を持っており、広域的な視点で協力して地域医療を守っていく。定期的な訓練で準備を積み重ねることが重要だ」と話した。

 能登半島地震では災害派遣医療チーム(DMAT)として現地で活動した、三重大の岸和田昌之災害対策推進・教育センター長(52)は「顔の見えるつながりをつくっていく大切さを感じた。今回の訓練をマニュアル整備にも生かしたい」と述べた。(四方さつき)

(2025年5月17日 中日新聞朝刊県内総合版より)
  • X

戻る < 一覧に戻る