HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > お知らせ
お知らせ 2025.08.16
この記事の関連大学
短期留学生「アニメ深く理解」 南山大が3回目スタディーツアー

校外学習を振り返る外国人留学生ら=名古屋市昭和区の南山大で
「京都の嵐山の竹林を歩いて、日本のアニメが心情を表す時に会話ではなく沈黙を使う理由が分かった」「アニメツーリズムは訪日客数の増加に貢献している」。約3週間にわたるプログラムのうち、大学での最終日だった7月11日、留学生がそれぞれ学んだ事象を振り返り、同大国際センター長のオコネル・ショーン教授から修了証を受け取った。
米国、シンガポール、香港、英国から参加があった。アニメや日本文化に関する計11回の講座のほか、ジブリパーク(愛知県長久手市)や、アニメ映画「君の名は。」の舞台になった岐阜県飛騨地方、京都などを訪れた。
南山大では日本への長期留学を考える海外学生を呼び込もうと、お試しの短期プログラムを検討。22年に開園したジブリパークが外国人にも人気になっていることから、アニメをテーマにした。
今年の募集からはホームページでアニメ動画を流す工夫も。学内の動画コンテスト用に学生が撮影した映像を生成人工知能(AI)でアニメ化したという。国際センター事務室長の大沢優隆さんは「大学の雰囲気が伝わり、申込数の増加に影響したのでは」と話す。
各留学生には学生有志がパートナーとしてつき、講座外の時間の過ごし方をサポートし、各地での研修にも同行した。外国語学部2年の森田真奈さん(19)と総合政策学部3年の河野なつみさん(20)は「アニメが好きなのと、国際交流がしたくて応募した。一緒にカラオケでアニソンを歌って通じ合えた」と話す。
参加者も満足した様子だ。米ナザレス大の大学院生ベンジャミン・デービスさん(28)は「神道の考え方が生活に根付いていて、宮崎駿監督のアニメ作品にも影響があることが分かった。また日本に来たい」と語った。(垣見窓佳)
(2025年8月16日 中日新聞朝刊17面より)