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学生活動  2023.03.29

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金沢工大 生活支援ロボ頂点に 全国大会で7年ぶり

生活支援ロボットの技術を競う全国大会で7年ぶりの優勝を果たしたリーダーの金沢祐典さん(前列左)ら=野々市市扇が丘で

生活支援ロボットの技術を競う全国大会で7年ぶりの優勝を果たしたリーダーの金沢祐典さん(前列左)ら=野々市市扇が丘で

■先輩の開発継ぎ 改良結実

 金沢工業大(野々市市)の学生によるロボット開発チームが、生活支援ロボットの技術を競う全国大会「ロボカップ@ホームエデュケーションリーグ」で優勝した。優勝は2016年以来7年ぶり。メンバーは「やっとの思いで優勝できた。これまで先輩たちが蓄積してくれた努力が実を結んだ」と喜んでいる。 (西川優)

 出場したのは、同大で生活支援ロボットを開発している団体「夢考房(ゆめこうぼう)ロボカップ@ホームプロジェクト」のメンバー。ロボットは「Happy(ハッピー) mimi(ミミ)」と名付けられ、丸みを帯びた黄色いボディーと愛らしい「顔」が特徴だ。団体は15年に発足。毎年、先輩たちの代から技術を引き継いで開発を続けている。今年は代表者7人が3月6~9日、東京大の本郷キャンパスであった大会に臨んだ。

 ロボット技術の入門的な大会には、大学生による4チームが出場。競技は、荷物をつかんで主人の後ろについて行き、荷物を渡して元の場所まで戻る「キャリー マイ ラゲージ」と、髪形や身長といった人の特徴を認識して主人に音声で伝える「ファインド マイ メイツ」の2種目で競った。

 出場者は競技が終わるまでロボットには一切触れることができない。同大は「ファインド マイ メイツ」の競技途中でロボットが止まるトラブルがあったが、「キャリー マイ ラゲージ」では順調に進み、最多得点を獲得した。

 16年の初優勝は外部の助っ人を招いた合同チームだったため、今回が初めて学生たちだけで手にした優勝となった。それだけに、リーダーでロボティクス学科3年の金沢祐典(ゆうすけ)さん(21)は「革命的なこと。やっと自分たちだけで動かせるロボットができた」と声を弾ませる。ロボットのシステムを見直し、足回りの悪さや物体の認識精度を改善したことなどが功を奏した。

 次は5月にある全国大会「ロボカップジャパンオープン」での優勝を目指し、最終的には来年の世界大会への出場が大きな目標だ。ロボットの社会実装について、金沢さんは「まだそのレベルではない」と言いつつ、「今後、一般家庭でも活躍できるロボットに発展させていってほしい」と、後輩たちに思いを託した。

(2023年3月29日 北陸中日新聞朝刊金沢版より)

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