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学生活動 2025.06.06
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ドローンの風で遊ぼう 南山大生3人 Sカレ部門V

商品企画のアイデアを競うコンテストで優勝し、「ドロンバタン!」の商品化を目指す(左から)浅井さん、佐藤さん、谷沢さん=昭和区の南山大で
■10月に総合優勝戦 商品化へ資金募る
3人は、いずれも4年の浅井しいなさん(22)、佐藤遥斗(はると)さん(21)、谷沢芹菜さん(21)。所属する川北真紀子教授のゼミ活動の一環で大学ゼミ対抗の商品開発コンテスト「Student Innovation College」(Sカレ)に参加した。
Sカレは参加企業が設定したテーマに対し、学生が新商品を考えるコンテスト。3人は用意された12テーマのうち、「ドローンで新たな遊びを」に挑んだ。
考案したゲームは、重量100グラム未満の「トイドローン」が出す風を使って的を倒す「ドロンバタン!」。プレーヤーは赤と青の2チームに分かれ、それぞれがトイドローンを操縦する。ポリプロピレンの細長いシートで作られた的は直角に折り曲げられ、中央を境に赤と青に塗り分けられており、一方の色を立たせる。制限時間内に相手チームの色の的を倒し、最終的に立っている色の多いチームの勝利となる。
昨年10月にオンラインで開催された商品コンセプトを競うSカレの「秋カン」で1位に選ばれると、12月に福岡大(福岡市)で行われた本選にあたる「冬カン」でも参加13チームの頂点に。商品化の権利が懸かった4分間のプレゼンテーションに向け、直前まで川北教授の助言をもらい、当日の午前4時まで準備を重ねた。2~3時間の仮眠を経て挑んだ本番で最高の結果を手にし、谷沢さんは「頑張りが報われたと同時に、お世話になった人たちへの恩返しができた」と顔をほころばせ、佐藤さんは「感無量で声も出なかった」と振り返る。
冬カン後から商品化が本格始動。これまで的は自作していたが、テーマを設定した企業の協力で、業者に依頼した。商品価値を高めるために素材をポリプロピレンからアルミに変更。ゲームの魅力を伝える動画を交流サイト(SNS)で発信するなど広報にも力を入れる。
トイドローン4基と的6個をセットにして販売する予定。多くの子どもたちに触れてほしいと考え、販路は児童館などを想定している。
今年10月には、昨年のSカレで12テーマをそれぞれ制したチームによる総合優勝戦が控え、それまでに商品を完成させる必要がある。現在は試作を重ね、体験会を複数回にわたって開いている。浅井さんは「わくわくする新しい遊びをつくりたいとの思いで活動してきた。商品化することで子どもたちの笑顔につながれば」と話す。
商品化に向けた活動費を募るため、クラウドファンディングを実施。今月30日まで受け付けている。
(2025年6月6日 中日新聞朝刊市民版より)
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