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学生活動  2022.10.29

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「対面」大学祭へ奮闘 3年ぶり 運営手探り

3年ぶりとなる対面の大学祭に向け、打ち合わせなど準備に励む学生たち=愛知県長久手市の県立大で

3年ぶりとなる対面の大学祭に向け、打ち合わせなど準備に励む学生たち=愛知県長久手市の県立大で

 新型コロナウイルスの影響で中止やオンライン開催に見舞われてきた大学祭は今年、3年ぶりに対面で開く動きが広がっている。ところが、運営を担う1~3年生の多くはコロナ禍前のにぎやかなイベントを知らない。手探りで準備を始め、感染対策に気を配りつつ、待ちに待った開催に心を躍らせている。(今井智文)

 「何から手を付けたらいいか分からなかった」。29~30日に開かれる愛知県立大(愛知県長久手市)の「県大祭」実行委員長で、3年の小菅(こすが)駿太さん(20)=同県春日井市=はこう言って苦笑いする。

 小菅さんが大学祭の運営に関わるのを楽しみにして入学したのは、流行「第一波」が直撃していた2020年4月。この年の県大祭は中止となった。翌年は学生たちがオンラインで発表する形式にとどまった。

 「大学だからできる大規模な祭りっぽいことは何もできなかった」という3年間。「今年こそは」と意気込んで準備を始めたが、実行委員の1~3年生は19年までの県大祭を見たことがない。保存されていた書類もわずかだった。実行委員は6月に開かれた名古屋大の「名大祭」を見学するなどして、大学祭の運営の勉強から始めた。

 準備が大詰めを迎えていた今月26日午後、学内では実行委員たち120人がイルミネーションを取り付けたり、仮設のステージで打ち合わせをしたりと、走り回っていた。

 感染対策として、入場者数は1日2500人に限定。スマートフォンとQRコードで入退場を管理する。芸能人ライブなどもQRでの予約制に。3年ぶりの焼きそばやたい焼きなどの模擬店は、飲食できる場所を食堂などに限定した。

 「感染者を出さずに成功させ、今後につながる県大祭にしていきたい」と、小菅さんは決意を話した。

(2022年10月29日 中日新聞朝刊1面より)

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