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お知らせ  2022.03.16

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チンしてモチモチ 食べて棚田守ろう 水混ぜると餅になる粉で産学官連携

礒社長(左)に新レシピで作った和風モンブランを紹介する学生ら=日進市の名古屋学芸大で

礒社長(左)に新レシピで作った和風モンブランを紹介する学生ら=日進市の名古屋学芸大で

■名学芸大など

 水と混ぜて電子レンジで簡単に生餅が作れる粉末を開発したISOコーポレーション(守山区)が、県と名古屋学芸大(日進市)とともに、商品のリニューアルに向けて産学官連携プロジェクトを進めている。大学生のレシピやアイデアを取り入れることで、餅をあまり食べない若い世代にも親しんでもらい、中山間地域の農業活性化も狙う。

 「もっちもちのおもちキット」は、電子レンジで生餅を作る全国初の商品で、粉末の製法は特許出願中だ。「増粘剤など添加物を入れずに、長時間柔らかいままの餅を作りたかった」と同社の礒喜久社長(72)。すぐに固くなる生餅の欠点を克服するため、県農業総合試験場が開発した硬化が遅い特徴を持つもち米「愛知糯(もち)126号」を採用。美しい棚田風景を守ろうと、東三河の中山間地域で栽培したものを使っている。

 昨年10月からキットを通販サイトなどで販売しているが、若い世代もターゲットに取り込むため、名古屋学芸大産官学協同研究センターに連携協力を依頼した。

 同大管理栄養学科3年の学生4人は、新しい食べ方を提案するレシピづくりを担当。あんことサツマイモあんにそれぞれ粉末を混ぜた和風モンブランや、チーズとの絶妙な相性が楽しめる餅ラザニアなど10メニューを考案した。

 嶋村美志(みゆき)さん(21)は「家庭で簡単に手に入る食材を使い、もちもちの食感が生かせるようなメニューにこだわった」。新パッケージのデザインはデザイン学科の学生が手掛けており、レシピを印刷し、今春にもリニューアル商品を販売予定という。(平木友見子)

(2022年3月16日 中日新聞朝刊市民総合版より)

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