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お知らせ  入試情報  2021.06.16

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名城大 9年ぶり「飛び入学」 高2修了・大岩さん 「未解決関数解き明かす」

関数の書き方について、鈴木教授(左)に聞く大岩さん=名古屋市天白区の名城大で

関数の書き方について、鈴木教授(左)に聞く大岩さん=名古屋市天白区の名城大で

 名城大(名古屋市天白区)が、数学に深い関心を持つ高校2年修了者を受け入れる「飛び入学制度」で、9年ぶりに新入生を迎えた。制度開始から20年で27人が入学したが、大学を中退すると学歴が中学卒業になるなどの事情もあり、近年は希望者が少なかった。久々の入学生を迎え、担当者らは「高校生にも広く門戸を開いていることを知ってほしい」と話す。(出口有紀)

■大学、制度PRに力

 制度は、数学などの研究者養成などを目的に2001年度に導入。千葉大に次ぎ、全国2番目だった。現在、理工学部数学科で飛び入学生を受け入れており、4月に、中部大春日丘高校(春日井市)2年を終えた大岩さん(17)=名古屋市守山区=が入学した。

 大岩さんは19年夏、名城大のオープンキャンパスに参加し、飛び入学の制度を知った。小さいころから物理やプログラミングに興味を持ち、高校の時に通っていた塾で高校の数学を先取りし、大学1年で学ぶ数学にも触れた。「それ以上学ぶには本を読むしかないが、抜け落ちるところはある。だから、早く大学へ行きたかった」と話す。飛び入学のデメリットについても「知っていたけど(大学に)入ったもん勝ち」と意に介さず、入試と面接に挑んだ。

 飛び入学生には、一般の学生が学ぶ科目に加え、数学科の教員15人と一対一で学ぶ演習もある。研究者を目指すという大岩さんは「長年、未解決の関数を解き明かしたい」と目を輝かせる。

 飛び入学を担当する数学科の鈴木紀明教授(66)は、大岩さんが数学以外の科目にも前向きに取り組むところを評価。「飛び入学を希望する場合でも、大学卒業には数学以外の基礎学力も必要。(大岩さんには)数学を使い、身の回りの自然や世の中を見ることで、さまざまな問題を解決できる人になってほしい」と期待する。

 同大は、飛び入学制度のパンフレットを新たにつくり東海三県の高校に配るなど、再びPRに力を入れる。「飛び入学生の数学への強い情熱が他の学生や教員へのいい刺激になる。デメリットもあるが、大学進学への選択肢として、高校生や先生たちにも知ってほしい」と鈴木教授は話す。

(2021年6月16日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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