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県芸大生 実践積みスキルアップ
■長久手市文化の家 2000年から毎年任用 チラシ作り20人目・土田さん
長久手市文化の家では、2000年から毎年、同市の県立芸術大デザイン専攻の学生を1年間、任用職員として受け入れている。舞台公演や作品展示の場である同施設の広報物のデザインなどを任せ、学生のスキルアップに一役買っている。(西川侑里)
文化の家は1998年に開館。学生の受け入れは、芸大生に力を付けてもらいながら才能を地域に還元しようと、大学と協力して00年に始まった。学生には時給が支払われている。
最初の受け入れから20人目の4年土田侑美さん(22)は昨年10月から働く。「職員の方との意向の擦り合わせが大変だけれど楽しい」と目を輝かせる。大学ではグラフィックを専攻。経験者の先輩から話を聞いて自ら手を挙げて採用され週3~4回、1日5時間ほど、卒業制作やアルバイトと両立しながら通っている。
これまで、歌舞伎や演劇など多岐にわたる分野のチラシ作りなどに挑戦してきた。複数の広報物を同時に作製することも多く、それぞれの担当者の意向を理解して形にする仕事は「なかなかうまくいかず落ち込むことも多い」。
「人情派の雰囲気のチラシに」と要望を受けたときには、書道が得意な友人に頼んでタイトルを筆で書いてもらったこともあった。現在は新型コロナウイルスの影響で催しは少ないが、今後使われる予定のロゴ制作などで力を付けている。
99年から文化の家に勤め、歴代の学生職員と接してきた生田創さん(48)は「企画のコンセプトを理解する過程や成果物がお客さんの手に渡って価値が試されることで力がつく」と分析する。
歴代の学生職員は、デザインの仕事を続けている人が多いという。14人目の鎌田柊平さん(28)=尾張旭市=は、名古屋市内でのデザイン事務所勤務を経て、現在はフリーランスとして活躍。公共施設や美容院の広報などを幅広く手掛けている。さまざまな依頼者に出会う中で「真の意向を聞き出す能力は文化の家での経験によって鍛えられた」と太鼓判を押す。
土田さんは、現在就職活動中。以前は漠然と「デザインに関わる仕事をしたい」と考えていたが、今は「人と話しながらデザインを考えられる仕事がしたい気持ちが明確になった」と明るい表情で語った。
(2020年04月11日 中日新聞朝刊なごや東版より)
長久手市文化の家では、2000年から毎年、同市の県立芸術大デザイン専攻の学生を1年間、任用職員として受け入れている。舞台公演や作品展示の場である同施設の広報物のデザインなどを任せ、学生のスキルアップに一役買っている。(西川侑里)
文化の家は1998年に開館。学生の受け入れは、芸大生に力を付けてもらいながら才能を地域に還元しようと、大学と協力して00年に始まった。学生には時給が支払われている。
最初の受け入れから20人目の4年土田侑美さん(22)は昨年10月から働く。「職員の方との意向の擦り合わせが大変だけれど楽しい」と目を輝かせる。大学ではグラフィックを専攻。経験者の先輩から話を聞いて自ら手を挙げて採用され週3~4回、1日5時間ほど、卒業制作やアルバイトと両立しながら通っている。
これまで、歌舞伎や演劇など多岐にわたる分野のチラシ作りなどに挑戦してきた。複数の広報物を同時に作製することも多く、それぞれの担当者の意向を理解して形にする仕事は「なかなかうまくいかず落ち込むことも多い」。
「人情派の雰囲気のチラシに」と要望を受けたときには、書道が得意な友人に頼んでタイトルを筆で書いてもらったこともあった。現在は新型コロナウイルスの影響で催しは少ないが、今後使われる予定のロゴ制作などで力を付けている。
99年から文化の家に勤め、歴代の学生職員と接してきた生田創さん(48)は「企画のコンセプトを理解する過程や成果物がお客さんの手に渡って価値が試されることで力がつく」と分析する。
歴代の学生職員は、デザインの仕事を続けている人が多いという。14人目の鎌田柊平さん(28)=尾張旭市=は、名古屋市内でのデザイン事務所勤務を経て、現在はフリーランスとして活躍。公共施設や美容院の広報などを幅広く手掛けている。さまざまな依頼者に出会う中で「真の意向を聞き出す能力は文化の家での経験によって鍛えられた」と太鼓判を押す。
土田さんは、現在就職活動中。以前は漠然と「デザインに関わる仕事をしたい」と考えていたが、今は「人と話しながらデザインを考えられる仕事がしたい気持ちが明確になった」と明るい表情で語った。
(2020年04月11日 中日新聞朝刊なごや東版より)