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シェアオフィス 多文化共生センター ショー見せる飲食店 「末広」改装 学生が提案
■自由な発想 日福大が研究発表
取り壊しの危機にある半田市御幸町の元高級料亭「春扇楼(しゅんせんろう)末広」の新たな利活用方法を、日本福祉大の学生が提案する研究発表会が19日、末広2階の大広間で開かれた。学生たちはシェアオフィスや子育て支援の場など、自由な発想で活用案を示した。(垣見窓佳)
末広は1882(明治15)年創業の老舗高級料亭。風情ある木造2階建てで、1階には個室が4部屋、2階には105畳の大広間やひのき舞台があり、繁華街だった半田の歴史を今に伝えているが、現在は貸会場としての利用のみになっている。
5代目の浅井信義さんによると、末広は戦時中に軍需省に接収され、現在も国が所有。浅井家が国に毎月の家賃を支払う形で料亭を続けてきたが、建物の維持費がかさみ、一時は国に返すことも考えたという。国からは、その場合、建物は取り壊す可能性が高いという話も受けた。
しかし、知多半島観光圏協議会事務局長の松見直美さんら地元の有志が保存のために動き、現在は新たな利活用方法を探っている。この日は、日本福祉大健康科学部の坂口大史助教のゼミ生15人が6月から近隣住民の聞き取り調査などを行い、その声をもとに設計した建物の改装案の発表があった。
3年奥原舜也さんは、末広の中にまちづくりに関係する会社のシェアオフィスやカフェを設け、街ににぎわいをつくる案を発表。「(末広がある)JR半田駅周辺は高齢化で人口も減っているが、名鉄知多半田駅からも近くアクセスが良い。末広から街全体が活性化するイメージを持った」と話した。このほか、多文化共生センターと託児所にする案や、大広間をショーのできるパフォーマンスレストランにする案などが出た。
学生の発表内容は末広の大広間で展示されている。半田運河周辺でキャナルナイトが開かれる8月10日午後1~7時には末広が開放されるため、一般の人も建物の中を見ることができる。
(2019年7月24日 中日新聞朝刊知多版より)
取り壊しの危機にある半田市御幸町の元高級料亭「春扇楼(しゅんせんろう)末広」の新たな利活用方法を、日本福祉大の学生が提案する研究発表会が19日、末広2階の大広間で開かれた。学生たちはシェアオフィスや子育て支援の場など、自由な発想で活用案を示した。(垣見窓佳)
末広は1882(明治15)年創業の老舗高級料亭。風情ある木造2階建てで、1階には個室が4部屋、2階には105畳の大広間やひのき舞台があり、繁華街だった半田の歴史を今に伝えているが、現在は貸会場としての利用のみになっている。
5代目の浅井信義さんによると、末広は戦時中に軍需省に接収され、現在も国が所有。浅井家が国に毎月の家賃を支払う形で料亭を続けてきたが、建物の維持費がかさみ、一時は国に返すことも考えたという。国からは、その場合、建物は取り壊す可能性が高いという話も受けた。
しかし、知多半島観光圏協議会事務局長の松見直美さんら地元の有志が保存のために動き、現在は新たな利活用方法を探っている。この日は、日本福祉大健康科学部の坂口大史助教のゼミ生15人が6月から近隣住民の聞き取り調査などを行い、その声をもとに設計した建物の改装案の発表があった。
3年奥原舜也さんは、末広の中にまちづくりに関係する会社のシェアオフィスやカフェを設け、街ににぎわいをつくる案を発表。「(末広がある)JR半田駅周辺は高齢化で人口も減っているが、名鉄知多半田駅からも近くアクセスが良い。末広から街全体が活性化するイメージを持った」と話した。このほか、多文化共生センターと託児所にする案や、大広間をショーのできるパフォーマンスレストランにする案などが出た。
学生の発表内容は末広の大広間で展示されている。半田運河周辺でキャナルナイトが開かれる8月10日午後1~7時には末広が開放されるため、一般の人も建物の中を見ることができる。
(2019年7月24日 中日新聞朝刊知多版より)