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お知らせ  2019.03.13

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金沢工大にバイオマス発電 再生エネ 白山麓木材で 地産地消 実証実験 EV活用も

地元産の木材チップを燃料として使うバイオマス発電機=白山市の金沢工業大白山麓キャンパスで

地元産の木材チップを燃料として使うバイオマス発電機=白山市の金沢工業大白山麓キャンパスで

 金沢工業大は、白山麓キャンパス(白山市瀬戸)内にバイオマス発電設備を設置し、地元産の木材チップを使った熱と電気利用の実証実験に取り組んでいる。既存の太陽光や風力、小水力発電と合わせ、再生可能エネルギーの地産地消を目指している。電気自動車(EV)用の高速充電器も導入し、EVを使って電気を輸送する実験も行う。

 12日に同キャンパスで報道関係者を対象に開いた見学会で、設備を公開した。バイオマス発電設備は、地元の林業組合などから購入した間伐材を木材チップとして燃料化して熱を発生させる。発電効率が良く騒音や振動が少ない「スターリングエンジン」で電気に変換する。

 電気は安定供給がしやすい「直流システム」を利用する。バイオマス発電設備は、燃料の投入量によって出力を調整することができる。発電出力が変動する太陽光、風力発電と組み合わせ、安定して電力を供給できる再生可能エネルギーの最適な「ベストミックス」を目指す。

 現在はキャンパス内のコテージ(木造2階建て、延べ床面積約50平方メートル)1棟に、電力を制御する直流電力網をつくり発電している。コテージは、今夏までに3棟に拡大する。

 EVを使った実証実験は、同キャンパスから約30キロ離れた扇が丘キャンパス(野々市市扇が丘)で充電し、白山麓キャンパスに移動して使うなど「動く蓄電池」として利用する。停電や災害時は、EVを避難所などで活用する狙いもある。

 同大の大沢敏学長は「白山麓を拠点にエネルギーの地産地消モデルをつくり、全国、世界に発信する。再生可能エネルギーの拡大や自然災害に強い社会実現といった国連が採択した『持続可能な開発目標』(SDGs(エスディージーズ))に貢献したい」と語った。 

 (都沙羅)

(2019年3月13日 北陸中日新聞朝刊かが白山版より)

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