昨年１１月に開かれたフェンシング全日本学生選手権大会（インカレ）の女子エペ個人戦で初優勝した。「少しでも先に進もうと１試合ずつ集中してやっていたら、決勝まで来ていた」。予選プールを全勝で突破し、決勝も１４−５で快勝して力を見せつけた。

　高校１年の時に先輩に誘われて始め、大学からは、全身が有効面となるエペを専門にした。

　身長１５８センチ。小柄できゃしゃな印象だが、同大フェンシング部の井上裕二監督は「外見からは想像できないくらい瞬発力と切り返しの速さ、体力はぴか一」と評価する。岩田さんは「これまでスランプもあったが、悩まず楽しんでやると、知らぬ間に乗り越えるようになった」。

　インカレ優勝がきっかけで、先月中旬にはハンガリーで開かれた女子エペ・グランプリ大会に日本代表として出場した。「大きな選手ばかりで驚いた。もう少し思いっきり戦いたかった」と悔いが残るが、「いろんな国の選手の試合を見られていい経験になった」と笑顔を見せた。

　今は４月から始まる、全日本学生フェンシング王座決定戦への出場権をかけたリーグ戦に向けて練習に励む。「就活と両立しながら、あと１年間はフェンシングを一生懸命やりたい」（斉藤珠美）

（写真）インカレで初優勝し、世界大会に出場した朝日大フェンシング部の岩田華奈さん＝瑞穂市の朝日大フェンシング場で

（2010年2月15日　中日新聞朝刊スポーツ岐阜版より）