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2017.12.22
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レスリング 全日本選手権 女子59キロ級 川井友 初制覇 女子76キロ級 鈴木4度目V
全日本選手権第2日は21日、東京・駒沢体育館で新たな階級区分による男女の計10階級決勝などが行われ、女子は59キロ級で川井友香子(至学館大)が初制覇した。76キロ級では世界選手権75キロ級銅メダルの鈴木博恵(クリナップ)が旧階級を含め、2年連続4度目の頂点に立った。
男子はグレコローマンスタイルで55キロ級の田野倉翔太(東京・自由ケ丘学園高教)が4年ぶり3度目、97キロ級の奈良勇太(日体大)が旧階級を含めて2年連続2度目の日本一。フリースタイル125キロ級の荒木田進謙(青森県協会)は3年ぶり6度目の優勝を飾った。
2020年東京五輪で採用する階級区分、試合方式を適用しており、各階級の決勝までを2日間で実施している。
■窮地動じず リオ金姉とうれし涙
思わず涙が込み上げてきた。女子59キロ級で初優勝を飾った川井友。決勝のマットを降りると、リオデジャネイロ五輪金メダルの姉の梨紗子(ジャパンビバレッジ)が泣いて喜ぶ姿が目に入った。「やっと少しは恩返しできたかな」。あふれ出る感情が抑えきれなかった。
決勝の相手は、今年の23歳以下の世界選手権王者の熊野ゆづる(日大)。第1ピリオドは互いに出方をうかがい、組み手争いに終始した。1点をリードしていた残り2分だった。熊野の意識が上半身への攻めに集中していたのを見逃さない。鋭いタックルが深く刺さった。押し倒して2点を加えた。
落ち着いた試合運びが目立った。「私より強い選手なんていない。いつもその私と練習してるんだから大丈夫」。試合前、姉から掛けられた言葉で、自信を持つことができた。終了間際に片足タックルから2点を奪われ1点差に詰め寄られたが、動じなかった。
今年は8月の世界選手権に初めて出場。ただ、国内大会を勝って代表になったわけではない。出場予定の伊藤彩香(東新住建)が負傷し、代役が回ってきた形だった。
「次は勝ちきって代表になるって決めている」。来年の代表選考の第一関門を突破し、言葉には自信もみなぎる。(多園尚樹)
■65キロ級は源平初V
女子65キロ級で初優勝を果たしながら、源平彩南(至学館大)の表情は晴れない。
「内容が全然良くなくて。もっと良い内容で勝たないと」。終盤の相手の猛攻をしのいで逃げ切った試合後、反省の言葉が続いた。
東京・安部学院高から名門の扉をたたいて3年目。昨年は世界ジュニア、今年は23歳以下の世界選手権を制した。
「普段から世界一の場所で練習している。もっと強い気持ちを持って戦いたい」。成長を実感しているからこそ、自らにも厳しくなる。
(2017年12月22日 中日新聞朝刊20面より)
■関連大学はこちら
・ 至学館大学・至学館大学短期大学部
男子はグレコローマンスタイルで55キロ級の田野倉翔太(東京・自由ケ丘学園高教)が4年ぶり3度目、97キロ級の奈良勇太(日体大)が旧階級を含めて2年連続2度目の日本一。フリースタイル125キロ級の荒木田進謙(青森県協会)は3年ぶり6度目の優勝を飾った。
2020年東京五輪で採用する階級区分、試合方式を適用しており、各階級の決勝までを2日間で実施している。
■窮地動じず リオ金姉とうれし涙
思わず涙が込み上げてきた。女子59キロ級で初優勝を飾った川井友。決勝のマットを降りると、リオデジャネイロ五輪金メダルの姉の梨紗子(ジャパンビバレッジ)が泣いて喜ぶ姿が目に入った。「やっと少しは恩返しできたかな」。あふれ出る感情が抑えきれなかった。
決勝の相手は、今年の23歳以下の世界選手権王者の熊野ゆづる(日大)。第1ピリオドは互いに出方をうかがい、組み手争いに終始した。1点をリードしていた残り2分だった。熊野の意識が上半身への攻めに集中していたのを見逃さない。鋭いタックルが深く刺さった。押し倒して2点を加えた。
落ち着いた試合運びが目立った。「私より強い選手なんていない。いつもその私と練習してるんだから大丈夫」。試合前、姉から掛けられた言葉で、自信を持つことができた。終了間際に片足タックルから2点を奪われ1点差に詰め寄られたが、動じなかった。
今年は8月の世界選手権に初めて出場。ただ、国内大会を勝って代表になったわけではない。出場予定の伊藤彩香(東新住建)が負傷し、代役が回ってきた形だった。
「次は勝ちきって代表になるって決めている」。来年の代表選考の第一関門を突破し、言葉には自信もみなぎる。(多園尚樹)
■65キロ級は源平初V
女子65キロ級で初優勝を果たしながら、源平彩南(至学館大)の表情は晴れない。
「内容が全然良くなくて。もっと良い内容で勝たないと」。終盤の相手の猛攻をしのいで逃げ切った試合後、反省の言葉が続いた。
東京・安部学院高から名門の扉をたたいて3年目。昨年は世界ジュニア、今年は23歳以下の世界選手権を制した。
「普段から世界一の場所で練習している。もっと強い気持ちを持って戦いたい」。成長を実感しているからこそ、自らにも厳しくなる。
(2017年12月22日 中日新聞朝刊20面より)
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