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2017.11.08

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ナマズ うまさガブリ 羽島 食文化継承へ バーガー考案

 川魚の食文化が残る岐阜県羽島市で、ナマズを使ったハンバーガー作りが進んでいる。今や川魚を食べるのは高齢の人ばかり。松井聡市長(66)が他地域の取り組みを参考に発案し、「若い世代にも食べてほしい」と地元の料理店や製パン業者らが協力して、商品開発に取り組んでいる。(水越直哉)

 レタス、トマト、チーズと揚げたてのナマズのフライをバンズに挟んだハンバーガーが、岐阜市の岐阜聖徳学園大の学生食堂に並んだ。「羽島なまずバーガー」の試食会。初めて口にした4年松本早代さん(21)は「白身魚より柔らかくてパサパサしていない」と目を丸くした。

 パン粉を付けて油で揚げたカツと、照り焼きの2種類を用意。両方とも食べてもらった学生97人にアンケートを取ったところ、カツも照り焼きも「満足」「やや満足」が8割以上を占め、「やや不満」「不満」と答えた人はいなかった。

 木曽川と長良川に挟まれた羽島市では、モロコやカワエビなど川魚を食べる習慣があり、ナマズも正月料理や産後の女性向けのタンパク源として重宝された。料理店「魚勝」(桑原町)ではナマズ料理の定番「かば焼き」のほか、刺し身や天ぷらも提供するが、注文するのは高齢の客がほとんど。店主の佐藤彰洋さん(48)は「若い人はナマズを知らない。注文はほとんどウナギですね」と話す。

 実はバーガーに使っているナマズは地元産ではなく、「パンガシウス」というベトナム産。近年、スーパーの鮮魚コーナーで切り身で「白身魚」として並んでおり、安く安定的に手に入る。佐藤さんが地元の天然物を含めた4種類のナマズをフライや照り焼きにしたところ、最もジューシーでおいしかったのでバーガーの材料に決めた。

 ナマズの食文化を広める秋恒例の「なまずまつり」が11、12日、JR岐阜羽島駅前で開かれる。羽島なまずバーガー(1個400円)は各日とも300個販売する予定。佐藤さんは「ナマズのおいしさを知ってもらうきっかけに」と来場を呼び掛けている。

(2017年11月8日 中日新聞夕刊10面より)

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