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2009.11.11
全日本大学アメフット 甲子園ボウル目指し発進 名城大RB酒井
■東邦高OBの元甲子園球児
アメリカンフットボールの東海学生リーグで4連覇を果たした名城大(愛知)が全日本大学選手権に出場。昨年まで関西と関東の王者による対抗戦だった「甲子園ボウル」が移行した初の全国規模の大会で、14日に愛知県一宮市の光明寺公園球技場で行われる1回戦で北陸地区代表の金沢大と対戦する。高校球界の名門である東邦高(愛知)のOBで、センバツ大会に出場した経験のある“元甲子園球児”のRB酒井健雄(4年)がエースを務める。アメフットの世界でもう1度、決勝の舞台となる甲子園を目指す。
■14日に北陸代表 金沢大と対戦
「目標は日本一なので、リーグ優勝はスタート地点」。4勝無敗同士で迎えたライバル中京大との今季最終戦を24−17で制し、全日本選手権の出場権を獲得した3日、名城大・酒井の目は早くも次を見据えていた。
初開催となる全日本大学選手権は8地区連盟の代表によるトーナメント。決勝は12月13日、甲子園球場で行われる。
酒井にとって甲子園は人一倍特別な場所だ。東邦高(愛知)3年だった2005年春のセンバツ高校野球大会に出場。チームはベスト8に進出したが、主役は右腕エース・木下(現日本ハム)。自らはチームが敗れた準々決勝で代走として出場したのみで、酒井は「思い出みたいな感じで出ただけだった」と振り返る。
高校野球から退いた後に周りに勧められて始めたアメフット。大学アメフット界には同じ甲子園で行われる「甲子園ボウル」があったが、道は遠かった。
東海学生リーグの大学が出るには、東海を制しても、関西2部優勝校との入れ替え戦決定戦、同1部下位校との入れ替え戦に勝った上で、さらに翌年の同1部を制する必要があったからだ。
1、2年時は入れ替え戦決定戦で敗れた。昨季はリーグ初戦で左腕を骨折して、シーズンを棒に振り、チームも初めて進んだ入れ替え戦で近大に敗れた。
そして迎えた最終学年。「甲子園ボウル」は全日本大学選手権の決勝に生まれ変わり、頂点に向けたロードが広がった。ケガが完治しない春から槇野均監督(56)に出場を志願。練習試合も含めて全試合に出場を続けた。
■俊足光るエース 指揮官の信頼大
ランプレーを得意する名城大の看板選手。172センチ、70キロと小柄だが、50メートルを5秒9で駆ける俊足と「当たってくる相手を少しずらす」技術で倒れない。中京大戦では22回走り、両チーム断トツの210ヤードを獲得。2つのTDを決めた。槇野監督は「彼は、ウチのエース」と信頼を寄せる。
「始めたときは嫌々だったけど、今はアメフットが楽しくてしょうがない」という元甲子園球児。脚光を浴びることが少なかった高校時代とは違い、まぎれもないエースとして全国の舞台に挑む。 (高橋雅人)
■関西1位見返す 鈴木主将
名城大アメリカンフットボール部の鈴木主将は打倒関西に闘志を燃やしている。「1戦1戦、目の前の相手を倒すことだけを考える」と言うものの、「これまで(東海学生リーグは)関西2部扱いされてきたので、関西1位を見返したい」と本音もチラリ。順当に勝ち進めば準決勝(29日、神戸・王子スタジアム)で西日本代表の座をかけて対戦する。当然負けるつもりはない。
(2009年11月11日 中日スポーツ12面より)
アメリカンフットボールの東海学生リーグで4連覇を果たした名城大(愛知)が全日本大学選手権に出場。昨年まで関西と関東の王者による対抗戦だった「甲子園ボウル」が移行した初の全国規模の大会で、14日に愛知県一宮市の光明寺公園球技場で行われる1回戦で北陸地区代表の金沢大と対戦する。高校球界の名門である東邦高(愛知)のOBで、センバツ大会に出場した経験のある“元甲子園球児”のRB酒井健雄(4年)がエースを務める。アメフットの世界でもう1度、決勝の舞台となる甲子園を目指す。
■14日に北陸代表 金沢大と対戦
「目標は日本一なので、リーグ優勝はスタート地点」。4勝無敗同士で迎えたライバル中京大との今季最終戦を24−17で制し、全日本選手権の出場権を獲得した3日、名城大・酒井の目は早くも次を見据えていた。
初開催となる全日本大学選手権は8地区連盟の代表によるトーナメント。決勝は12月13日、甲子園球場で行われる。
酒井にとって甲子園は人一倍特別な場所だ。東邦高(愛知)3年だった2005年春のセンバツ高校野球大会に出場。チームはベスト8に進出したが、主役は右腕エース・木下(現日本ハム)。自らはチームが敗れた準々決勝で代走として出場したのみで、酒井は「思い出みたいな感じで出ただけだった」と振り返る。
高校野球から退いた後に周りに勧められて始めたアメフット。大学アメフット界には同じ甲子園で行われる「甲子園ボウル」があったが、道は遠かった。
東海学生リーグの大学が出るには、東海を制しても、関西2部優勝校との入れ替え戦決定戦、同1部下位校との入れ替え戦に勝った上で、さらに翌年の同1部を制する必要があったからだ。
1、2年時は入れ替え戦決定戦で敗れた。昨季はリーグ初戦で左腕を骨折して、シーズンを棒に振り、チームも初めて進んだ入れ替え戦で近大に敗れた。
そして迎えた最終学年。「甲子園ボウル」は全日本大学選手権の決勝に生まれ変わり、頂点に向けたロードが広がった。ケガが完治しない春から槇野均監督(56)に出場を志願。練習試合も含めて全試合に出場を続けた。
■俊足光るエース 指揮官の信頼大
ランプレーを得意する名城大の看板選手。172センチ、70キロと小柄だが、50メートルを5秒9で駆ける俊足と「当たってくる相手を少しずらす」技術で倒れない。中京大戦では22回走り、両チーム断トツの210ヤードを獲得。2つのTDを決めた。槇野監督は「彼は、ウチのエース」と信頼を寄せる。
「始めたときは嫌々だったけど、今はアメフットが楽しくてしょうがない」という元甲子園球児。脚光を浴びることが少なかった高校時代とは違い、まぎれもないエースとして全国の舞台に挑む。 (高橋雅人)
■関西1位見返す 鈴木主将
名城大アメリカンフットボール部の鈴木主将は打倒関西に闘志を燃やしている。「1戦1戦、目の前の相手を倒すことだけを考える」と言うものの、「これまで(東海学生リーグは)関西2部扱いされてきたので、関西1位を見返したい」と本音もチラリ。順当に勝ち進めば準決勝(29日、神戸・王子スタジアム)で西日本代表の座をかけて対戦する。当然負けるつもりはない。
(2009年11月11日 中日スポーツ12面より)