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中日新聞掲載の大学記事

2017.05.25

「寺町」彩る現代アート 東別院一帯、街中に展示

 社寺が多く、江戸時代に「南寺町」と呼ばれた中区橘2の真宗大谷派名古屋別院(東別院)一帯で24日、街中に現代アートを展示する「なごや寺町アートプロジェクト」が始まった。28日に開かれる朝市に合わせて初めて企画され、街中に溶け込んだ芸術作品を楽しめる。(戸川祐馬)

 崇覚寺(そうがくじ)(中区橘2)の庭園を進んでいくと、脳の形をした発泡スチロールが多数置かれている。少し離れた美濃佐商店の正面には写真が展示され、日置神社の拝殿脇には、カラフルなつぼが見え隠れする。展示場所に入るとすぐに分かる作品から、目を凝らして探すものまでさまざまだ。

 作品を手掛けたのは、名古屋造形大(小牧市)の卒業生と大学院生、学部生の計34人。寺や神社、飲食店、公園など屋内外計12カ所に展示されている。現代美術が専門の平林薫教授(61)が海外での出展経験などを踏まえて出品者を決め、それぞれが展示場所に合った立体造形や絵画、写真などを用意した。

 東別院では2013年5月から、市民が手作りの雑貨や洋服を販売する「てづくり朝市」を開催。本願寺名古屋別院(西別院)でも14年4月から「Oneコイン朝市」、東西別院の間で15年11月から「たちばな大木戸ひなた市」、仏壇店が並ぶ門前町で先月から「クラフト市」が開かれている。今月は「アンティークマーケット」も予定されており、街中に作品をちりばめることで周遊性が高まり、にぎわい創出に協力できるとして、名古屋造形大が開学50周年記念事業として実施した。

 平林教授は「無機質なギャラリーでの展示では見られない作品の見え方があり、楽しめるのでは」と話す。

 スタンプラリーがあり、会期中に全会場を制覇すると、オリジナルカップがもらえる。先着200人。4つの市とアートプロジェクトは午前10時〜午後4時。クラフト市のみ午前10時〜午後2時。

(2017年5月25日 中日新聞朝刊市民総合版より)
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