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中日新聞掲載の大学記事

2017.02.04

岐阜医療科学大が進出 可児の名城大キャンパス跡 19年度めど新学部設置へ

 可児市から今春撤退し、名古屋市東区に移転する名城大都市情報学部のキャンパス跡地利用問題で、関市で岐阜医療科学大を運営する神野学園(名古屋市東区)が、2019年4月をめどに新キャンパス開設を計画していることが分かった。関市の看護学科を移転、昇格させて看護学部とするほか、助産学専攻科も移転させた上で、医療系の新学部を新設する。(神谷慶)

 1月の名城大理事会で、土地・建物の賃貸借契約が承認された。神野学園側は今月6日の理事会で協議する。交渉の仲介を担う可児市が3日、「今後変更される可能性がある」と前置きした上で、市議会全員協議会で経過を報告した。

 岐阜医療科学大には臨床検査、放射線技術、看護の3学科を擁する保健科学部と、大学院の保健医療学研究科、助産学専攻科がある。昨年5月の学生数は1205人。神野学園は同大のほかに、中日本自動車短期大(坂祝町)と中日本航空専門学校(関市)を運営している。

 医療系学部の概要は明らかになっていないが、薬学部の設置を目指すとみられる。新キャンパスに大学院を設ける構想もあるという。18年度中に校舎新設・改修を実施し、学生の募集を始める見込み。

 撤退する名城大都市情報学部の学生数は、昨年5月時点で院生含め927人。可児キャンパスの面積は14万8780平方メートル。可児市が土地を無償で譲渡、貸与するなどして用地取得に協力し、1995年に市内唯一の大学として開学した。

 市が名城大に譲渡・貸与した土地について、無償で貸与した1万6984平方メートルは返還してもらう方針。無償で譲渡した4万3101平方メートルは、名城大が神野学園へ無償で貸し、有償で譲渡した5万4712平方メートルは、名城大が神野学園へ有償で貸す。

 名城大は13年9月、「学生が確保できない」などとして、同学部をナゴヤドーム前キャンパスに移転させると発表した。市は大学などの教育機関を跡地に誘致したい意向を名城大に伝えてきた。

(2017年2月4日 中日新聞朝刊岐阜県版より)

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