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中日新聞掲載の大学記事

2009.08.01

高齢者の句に名芸大生が絵 かるた完成し交流 北名古屋

 「なつかしい昔の話に花が咲き」−。北名古屋市の回想法センターを利用するお年寄りたちの思いや昔ながらの知恵を句にまとめた「みんなのカルタ」が完成した。絵札や読み札を作ったのは、同市の名古屋芸術大の学生たちで、31日には同大で完成を記念した交流会も開かれた。

 読み札の文言は昨年秋ごろ、同センターが開く回想法スクールの卒業生たちによる「いきいき隊」の会員が作り、同大美術学部の前田ちま子教授に依頼。美術文化を学ぶ2、3年生10人が文言に合わせて絵を担当した。

 かるたは縦12センチ、横10センチで49枚。「ボケ防止に回想法」など、介護予防などを目的にお年寄りに懐かしい話などを語り合ってもらう回想法の紹介や「あの世よりこの世の方が楽しそう」など、長生きして初めて分かる思いなどを文言にした。

 学生たちは昔の習慣など、分かりにくい部分について会員たちから説明を受け、一目で分かるように絵札の手直しを重ねた。

 交流会には、会員43人が参加し、早速かるた取り大会へ。学生が札を読み上げると、会員たちは立ち上がって札を取り合うなどして盛り上がった。

 主婦の古居キクノさん(67)=同市片場=は「絵にするには難しい文句もあったが、手直ししてもらい、だいぶ良くなった」と笑顔。同学部3年生の坪井香徳(かなる)さん(20)は「お年寄りたちが喜んでくれて、良かった」と話していた。(出口有紀)

(2009年8月1日 中日新聞朝刊尾張版より)
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