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2016.07.07
化粧品被害に産官学連携 藤田保健衛生大 早期対応へ稼働
化粧品などで皮膚に健康被害が出る問題が相次いだことを受け、藤田保健衛生大(愛知県豊明市)は6日、医師らから寄せられた症例で異常を察知し、関係省庁やメーカーなどと情報共有し素早く対策を取る皮膚安全性症例情報ネットワーク「SSCI−Net」が稼働したと発表した。ネットワーク本部を置く同大によると、化粧品などの皮膚被害対策では国内初の産官学連携組織という。
医師らから寄せられた症例を集約し、付属病院の臨床研究成果などが蓄積する同大で異常の程度を精査する。精度を高めた症例情報をインターネット上で厚生労働省や消費者庁、参加メーカー、皮膚科関連学会などと共有。重篤な症例がないか調べ、対策を講じる。
同大での会見で、ネットワーク理事長の松永佳世子・同大教授は「大規模被害を再発させないよう医療現場の異常信号を早期発見し共有したい」と述べた。
ネットワークによると、2011年5月にアレルギー症状を起こしたせっけんが自主回収され、13年7月には顔に白斑が出る美白剤が自主回収された。松永教授は2つの問題で関連学会の特別委員長として全国の医師らと連携。これがネットワークにつながった。
現時点で全国各地の約200の医療施設が参加。メーカー200社の参加を目指す。ネットワーク理事に就いた日本化粧品工業連合会(東京都)の山本順二専務理事は「被害拡大を防ぐには関係機関との連携が必要。参加企業を増やしたい」と話した。
(2016年7月7日 中日新聞朝刊市民総合版より)
医師らから寄せられた症例を集約し、付属病院の臨床研究成果などが蓄積する同大で異常の程度を精査する。精度を高めた症例情報をインターネット上で厚生労働省や消費者庁、参加メーカー、皮膚科関連学会などと共有。重篤な症例がないか調べ、対策を講じる。
同大での会見で、ネットワーク理事長の松永佳世子・同大教授は「大規模被害を再発させないよう医療現場の異常信号を早期発見し共有したい」と述べた。
ネットワークによると、2011年5月にアレルギー症状を起こしたせっけんが自主回収され、13年7月には顔に白斑が出る美白剤が自主回収された。松永教授は2つの問題で関連学会の特別委員長として全国の医師らと連携。これがネットワークにつながった。
現時点で全国各地の約200の医療施設が参加。メーカー200社の参加を目指す。ネットワーク理事に就いた日本化粧品工業連合会(東京都)の山本順二専務理事は「被害拡大を防ぐには関係機関との連携が必要。参加企業を増やしたい」と話した。
(2016年7月7日 中日新聞朝刊市民総合版より)