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2016.06.23
稲武の養蚕文化 伝承を 愛知学泉大生 繭玉で雑貨、商品化目指す
愛知学泉大(豊田市大池町)の現代マネジメント学部の3年生8人が、過疎などに直面する稲武地区の活性化に役立てようと、かつて地区の主要産業だった養蚕の伝承に地元の人とともに取り組んでいる。繭玉を使った雑貨も試作、商品化に向けて動きだした。(岸友里)
4月から稲武地区を何度も訪れた学生たちは、住民からの聞き取りで、過疎や高齢化が深刻な地域の課題となっていることを知った。
あらかじめ大学で稲武について、天皇家の即位式で使う絹織物の糸を献上するなど、昭和時代の半ばまで養蚕が盛んだったことを学んだ学生ら。地域の特色を活用して地域を元気づけたいと話し合い、「養蚕文化を生かした誘客法」を模索。ターゲットを「子ども連れの母親」に絞り、思わず手に取りたくなるような雑貨作りを目指すことにした。
6月9、10の両日も稲武を訪れ、地区で養蚕技術を伝える60〜70代の主婦8人らでつくる「まゆっこクラブ」のメンバーの手ほどきを受け、繭玉細工の雑貨を試作。黄色やピンク色に着色した繭玉を使って花を表現する「まゆ花」をあしらったリースや、ひも状の壁飾りを作った。クラブのメンバーを「若い人の発想力は刺激になるね」と驚かせた。
壁飾りを作った小笠原悠さん(20)は「これまで稲武を知らなかったけど、繭玉細工に町おこしの可能性があると実感した」と手応えを感じた様子。クラブの金田平重代表(86)は「まずは若い世代に稲武や養蚕に興味を持ってもらえたら」と期待した。
学生らは、試作品を基に、費用面などの検討を重ね、今秋までに商品化を目指す。クラブと協力して、都市部のイベントで商品を売り出したり、繭玉細工の体験ワークショップを開いたりすることで地域に目を向けてもらう。
(2016年6月23日 中日新聞朝刊豊田版より)
4月から稲武地区を何度も訪れた学生たちは、住民からの聞き取りで、過疎や高齢化が深刻な地域の課題となっていることを知った。
あらかじめ大学で稲武について、天皇家の即位式で使う絹織物の糸を献上するなど、昭和時代の半ばまで養蚕が盛んだったことを学んだ学生ら。地域の特色を活用して地域を元気づけたいと話し合い、「養蚕文化を生かした誘客法」を模索。ターゲットを「子ども連れの母親」に絞り、思わず手に取りたくなるような雑貨作りを目指すことにした。
6月9、10の両日も稲武を訪れ、地区で養蚕技術を伝える60〜70代の主婦8人らでつくる「まゆっこクラブ」のメンバーの手ほどきを受け、繭玉細工の雑貨を試作。黄色やピンク色に着色した繭玉を使って花を表現する「まゆ花」をあしらったリースや、ひも状の壁飾りを作った。クラブのメンバーを「若い人の発想力は刺激になるね」と驚かせた。
壁飾りを作った小笠原悠さん(20)は「これまで稲武を知らなかったけど、繭玉細工に町おこしの可能性があると実感した」と手応えを感じた様子。クラブの金田平重代表(86)は「まずは若い世代に稲武や養蚕に興味を持ってもらえたら」と期待した。
学生らは、試作品を基に、費用面などの検討を重ね、今秋までに商品化を目指す。クラブと協力して、都市部のイベントで商品を売り出したり、繭玉細工の体験ワークショップを開いたりすることで地域に目を向けてもらう。
(2016年6月23日 中日新聞朝刊豊田版より)