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中日新聞掲載の大学記事

2016.06.23

名大で化学研究機構開所式 野依、天野氏ら講演

 名古屋大(名古屋市千種区)に本年度、北海道、京都、九州の3大学との共同研究をより戦略的に進める「統合物質創製化学研究推進機構」が開設された。名大で22日、開所式と、ノーベル賞受賞者らの記念講演などがあった。

 4大学は2015年度まで6年間、各大学の強みを持ち寄り、文部科学省の支援で共同研究した。新素材開発につながる基礎研究などで149件の賞を受ける成果を上げた。国内外の研究機関や産業界と連携を強めるため、引き続き文科省の支援で新組織をスタートさせた。

 式には150人が参加。機構長に就いた名大の巽和行教授は「国際ネットワークも目指す野心的取り組み」と意欲を示した。名大物質科学国際研究センター長の阿波賀邦夫教授は事業内容を説明し、「4大学の枠外からも感謝される成果を上げたい」と述べた。

 講演でノーベル化学賞の野依良治名大特別教授は世界的に日本の科学研究予算が少ないと指摘し、「日本の科学が心配」と訴えた。ノーベル物理学賞の天野浩名大教授らも成果を語った。23日もシンポジウムがある。(室木泰彦)

(2016年6月23日 中日新聞朝刊県内版より)
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