HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て
2009.07.14
“がん制圧”新たな一歩 地域一丸でイベント 実行委・患者参加者を募集
がん患者や支援者たちがグラウンドを歩き、「がん制圧」を呼び掛けるイベント「リレー・フォー・ライフin中部2009」が10月10、11日、岐阜市の岐阜大学で開かれる。患者たちの思いが大学を動かし、中部地方で初めての開催につながった。実行委員会では参加者を募っている。 (安藤明夫)
10月、岐大で中部初のRFL
リレー・フォー・ライフ(以下RFL)は、患者、支援者などのチームが24時間、交代でグラウンドを歩き、がん対策の充実や寄付を呼び掛けるアメリカ発祥のイベント(メモ参照)。日本でも、2006年のつくば大会(茨城県)を皮切りに兵庫県芦屋市、横浜市など各地で行われるようになり、昨年は全国7カ所、今年は広島、高知など10カ所で開かれる。
患者たちが歩く「サバイバーズ・ラップ」、亡くなった患者たちをしのんでろうそくをともす「ルミナリエ」のほか、会場の条件や規模に応じて、バンド演奏、患者交流会、バザー、講演会などさまざまなイベントがある。寄付金などは日本対がん協会を通じて、患者や家族の支援に役立てられる。
中部大会の実行委員長を務める会社員横山光恒さん(40)=岐阜県各務原市=は、4年前に難病のユーイング肉腫になり、10カ月間の入院を経て社会復帰した。その後、つくば市や芦屋市でのRFLに参加。「患者本人が主体的に参加し、みんなの思いが一つになれる場を地域と一体となってつくりあげていることに感動しました」。昨年から、地元でのRFL開催を目指して活動してきた。
医学教育に効果、 大学側も快諾
横山さんは岐阜大腫瘍(しゅよう)外科の吉田和弘教授に相談。岐阜大は、3年前に都道府県がん診療連携拠点病院の指定を受けており、患者さんの団体の行動を支援することも役割の一つに定められていることから、吉田教授が、森秀樹学長らと相談。共催の形で同大が会場を提供することを決めた。
「これから医師、看護師、薬剤師など医療従事者や学生たちに説明会を開き、どんな参加ができるかを考えていきたい。患者さんたちの姿に触れることは、医学教育にも大きな効果がある」と吉田教授。10日は、乳がん啓発のピンクリボンキャンペーンも岐阜市内で行われることから、RFLとともに「キャンサーデー(がん啓発の日)」として広報していく考えだ。
◇
RFL中部(日本対がん協会主催)は10月10日午前11時に開会。翌日正午まで、にぎやかにイベントを繰り広げる。参加費1000円(18歳以下無料)、ルミナリエは、1セット500円。参加を希望する患者・支援者などの団体は、実行委員会の電子メール=info@rfl−chubu.net=またはファクス0584(82)1278へ。詳しくは、実行委のホームページ(「リレー・フォー・ライフ中部」で検索)。
また、横山さんらの患者団体「がんと生こまい!」もRFL中部に参加する個人を募っている。問い合わせは、電子メール=gantoikomai@yahoo.co.jp、または電090(6092)1333=宮川さん
リレー・フォー・ライフの起源
1985年にアメリカ・ワシントン州シアトルで、アメリカ対がん協会のゴルディー・クラット医師が始めたイベント。マラソンが得意なクラット医師が、大学の陸上競技場を24時間回り続ける中で、友人らに寄付を募った。1日で2万7千ドル(約257万円)が集まった。翌年から、チームを組むリレー形式になり、寄付集めイベントを超え地域社会全体でがんと闘う連帯感をはぐくむ場として世界20カ国に広がった。
(2009年7月14日 中日新聞朝刊生活経済版より)
10月、岐大で中部初のRFL
リレー・フォー・ライフ(以下RFL)は、患者、支援者などのチームが24時間、交代でグラウンドを歩き、がん対策の充実や寄付を呼び掛けるアメリカ発祥のイベント(メモ参照)。日本でも、2006年のつくば大会(茨城県)を皮切りに兵庫県芦屋市、横浜市など各地で行われるようになり、昨年は全国7カ所、今年は広島、高知など10カ所で開かれる。
患者たちが歩く「サバイバーズ・ラップ」、亡くなった患者たちをしのんでろうそくをともす「ルミナリエ」のほか、会場の条件や規模に応じて、バンド演奏、患者交流会、バザー、講演会などさまざまなイベントがある。寄付金などは日本対がん協会を通じて、患者や家族の支援に役立てられる。
中部大会の実行委員長を務める会社員横山光恒さん(40)=岐阜県各務原市=は、4年前に難病のユーイング肉腫になり、10カ月間の入院を経て社会復帰した。その後、つくば市や芦屋市でのRFLに参加。「患者本人が主体的に参加し、みんなの思いが一つになれる場を地域と一体となってつくりあげていることに感動しました」。昨年から、地元でのRFL開催を目指して活動してきた。
医学教育に効果、 大学側も快諾
横山さんは岐阜大腫瘍(しゅよう)外科の吉田和弘教授に相談。岐阜大は、3年前に都道府県がん診療連携拠点病院の指定を受けており、患者さんの団体の行動を支援することも役割の一つに定められていることから、吉田教授が、森秀樹学長らと相談。共催の形で同大が会場を提供することを決めた。
「これから医師、看護師、薬剤師など医療従事者や学生たちに説明会を開き、どんな参加ができるかを考えていきたい。患者さんたちの姿に触れることは、医学教育にも大きな効果がある」と吉田教授。10日は、乳がん啓発のピンクリボンキャンペーンも岐阜市内で行われることから、RFLとともに「キャンサーデー(がん啓発の日)」として広報していく考えだ。
◇
RFL中部(日本対がん協会主催)は10月10日午前11時に開会。翌日正午まで、にぎやかにイベントを繰り広げる。参加費1000円(18歳以下無料)、ルミナリエは、1セット500円。参加を希望する患者・支援者などの団体は、実行委員会の電子メール=info@rfl−chubu.net=またはファクス0584(82)1278へ。詳しくは、実行委のホームページ(「リレー・フォー・ライフ中部」で検索)。
また、横山さんらの患者団体「がんと生こまい!」もRFL中部に参加する個人を募っている。問い合わせは、電子メール=gantoikomai@yahoo.co.jp、または電090(6092)1333=宮川さん
リレー・フォー・ライフの起源
1985年にアメリカ・ワシントン州シアトルで、アメリカ対がん協会のゴルディー・クラット医師が始めたイベント。マラソンが得意なクラット医師が、大学の陸上競技場を24時間回り続ける中で、友人らに寄付を募った。1日で2万7千ドル(約257万円)が集まった。翌年から、チームを組むリレー形式になり、寄付集めイベントを超え地域社会全体でがんと闘う連帯感をはぐくむ場として世界20カ国に広がった。
(2009年7月14日 中日新聞朝刊生活経済版より)
その他の中日新聞掲載の大学記事
入試情報 2025.06.07
共通テストの手続き 今回からオンライン 9月16日出願開始
お知らせ 2025.06.04
行政や地域課題巡る 市との連携事業紹介
お知らせ 2025.06.04