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2016.03.08
今秋ドラフト会議に注目 愛知2部のビッグスリー
■愛知大学野球来月2日開幕
大学野球の愛知春季リーグが4月2日に開幕する。ことしは2部の新4年生に好投手が多い。特に愛工大の右腕近藤凌太(日本航空)、至学館大の左腕夏目旭(浜北西)、名経大の左腕中尾輝(杜若)らが、今秋のドラフト候補として名が上がりそうだ。3投手に意気込みを聞いた。 (平野梓)
■187センチ最速150キロ右腕 愛工大 近藤凌太
近藤は、187センチの長身から投げ下ろす最速150キロの直球を最大の武器とする。昨春はリリーフで3勝すると、先発の柱となった昨秋に無傷の4勝を挙げ、32イニング45奪三振をマークした。
ただ何よりも求めている1部昇格は、果たせていない。昨秋の愛産大との2部優勝決定戦は2戦先勝制で、1勝1敗で迎えた3回戦に先発。8回まで3−0とリードしていたが、9回は疲労のせいか踏ん張れず1失点して降板。後続も粘れずに相手に流れを渡してしまい、逆転負けした。その後、愛産大が1部昇格を果たし、「自分たちにもチャンスがあったかもしれないのに」と悔しさを募らせた。「この春は絶対に1部に上がりたい。どのチームよりも強い気持ちがある」と力を込める。
■内角えぐる140キロ左腕 至学館大 夏目旭
夏目は183センチの体から140キロ超の切れのある直球を繰り出す本格派。昨秋にリーグトップの5勝を挙げ、6試合で防御率1.41とし、一躍注目された。
恵まれた体格を持ちながらも制球難に悩み、昨春まで結果が出なかった。だが投球時に右手の動きを変えるなど、フォームを改善したことで克服。以前なら死球を恐れて投げられなかった内角へも、攻め切れるようになった。
昨秋の活躍でプロのスカウトも練習場に集まるようになったが、「注目されただけではだめ」と言う。「今まで以上に練習して、自分のレベルもチームのレベルも上げていかないと」。創部7年目のチームを、初の1部へ導く覚悟だ。
■昨秋1試合14三振奪った左腕 名経大 中尾輝
中尾は最速147キロの直球をうまく内外に出し入れし、三振を奪うタイプ。2年春から先発に定着し、昨年は春秋合わせて6勝。秋には14三振を奪った試合もあった。
高校時代は最速130キロほどで、変化球主体の投球だった。八幡商(滋賀)で甲子園経験のある右腕真野聖也が同期で、入学時からブルペンで140キロ越えを連発していたのを見て、ライバル心が沸いた。練習時から直球主体の投球に変えて磨きをかけたことが、球速アップにつながった。
プロ野球阪急ブレーブスに在籍していた平林二郎監督も、「伸びと角度のある真っすぐが投げられるのが最大の魅力」と評価する。「上でやりたい思いしかない。春は全勝するつもりで投げる」と力強く誓う。
■有力選手 愛院大・大蔵/名経大・真野
2部には3人以外にも、この春で4年生となる注目選手がいる。降格したばかりの愛院大の右腕エース大蔵彰人(大垣西)は、186センチの長身から140キロ近い直球を制球よく投げ込む。名経大で中尾とともに先発の柱となる真野は、186センチの体から繰り出す140キロ後半の直球に力がある。東海学園大の竹中大智(東邦)は、右横手から内外角を厳しく突く、制球のいいタイプ。
1部では、中京大の古田尚平(名古屋)が変化球の切れのいい好右腕と評価されている。
▼近藤凌太(こんどう・りょうた) 1994(平成6)年9月21日、埼玉県志木市生まれの21歳。187センチ、87キロ、右投げ右打ち。志木小1年から野球を始め、志木中時代は富士見シニアに所属。日本航空高(山梨)1年で内野手から投手となり、愛工大では1年秋から先発投手に。昨秋の成績は4勝0敗。最速150キロ。
▼夏目旭(なつめ・あきら) 1994(平成6)年9月27日、浜松市天竜区生まれの21歳。183センチ、84キロ、左投げ左打ち。二俣小4年から野球を始め、清竜中を経て浜北西高へ。3年春に一塁手から投手となり、至学館大では1年秋から先発投手に定着。昨秋に2部トップの5勝、防御率1.41(6試合51イニング自責点8)とし、注目された。最速144キロ。
▼中尾輝(なかお・ひかる) 1994(平成6)年9月14日、名古屋市南区生まれの21歳。179センチ、79キロ、左投げ左打ち。春日野小4年から野球を始め、桜田中では津島ボーイズに所属。杜若高でエースを務め、3年夏の愛知大会はベスト16に進んだ。名経大では2年春から先発投手を務め、昨秋は東海学園大戦で14奪三振を記録するなど3勝2敗の成績を残した。最速147キロ。
(2016年3月8日 中日スポーツ9面より)
大学野球の愛知春季リーグが4月2日に開幕する。ことしは2部の新4年生に好投手が多い。特に愛工大の右腕近藤凌太(日本航空)、至学館大の左腕夏目旭(浜北西)、名経大の左腕中尾輝(杜若)らが、今秋のドラフト候補として名が上がりそうだ。3投手に意気込みを聞いた。 (平野梓)
■187センチ最速150キロ右腕 愛工大 近藤凌太
近藤は、187センチの長身から投げ下ろす最速150キロの直球を最大の武器とする。昨春はリリーフで3勝すると、先発の柱となった昨秋に無傷の4勝を挙げ、32イニング45奪三振をマークした。
ただ何よりも求めている1部昇格は、果たせていない。昨秋の愛産大との2部優勝決定戦は2戦先勝制で、1勝1敗で迎えた3回戦に先発。8回まで3−0とリードしていたが、9回は疲労のせいか踏ん張れず1失点して降板。後続も粘れずに相手に流れを渡してしまい、逆転負けした。その後、愛産大が1部昇格を果たし、「自分たちにもチャンスがあったかもしれないのに」と悔しさを募らせた。「この春は絶対に1部に上がりたい。どのチームよりも強い気持ちがある」と力を込める。
■内角えぐる140キロ左腕 至学館大 夏目旭
夏目は183センチの体から140キロ超の切れのある直球を繰り出す本格派。昨秋にリーグトップの5勝を挙げ、6試合で防御率1.41とし、一躍注目された。
恵まれた体格を持ちながらも制球難に悩み、昨春まで結果が出なかった。だが投球時に右手の動きを変えるなど、フォームを改善したことで克服。以前なら死球を恐れて投げられなかった内角へも、攻め切れるようになった。
昨秋の活躍でプロのスカウトも練習場に集まるようになったが、「注目されただけではだめ」と言う。「今まで以上に練習して、自分のレベルもチームのレベルも上げていかないと」。創部7年目のチームを、初の1部へ導く覚悟だ。
■昨秋1試合14三振奪った左腕 名経大 中尾輝
中尾は最速147キロの直球をうまく内外に出し入れし、三振を奪うタイプ。2年春から先発に定着し、昨年は春秋合わせて6勝。秋には14三振を奪った試合もあった。
高校時代は最速130キロほどで、変化球主体の投球だった。八幡商(滋賀)で甲子園経験のある右腕真野聖也が同期で、入学時からブルペンで140キロ越えを連発していたのを見て、ライバル心が沸いた。練習時から直球主体の投球に変えて磨きをかけたことが、球速アップにつながった。
プロ野球阪急ブレーブスに在籍していた平林二郎監督も、「伸びと角度のある真っすぐが投げられるのが最大の魅力」と評価する。「上でやりたい思いしかない。春は全勝するつもりで投げる」と力強く誓う。
■有力選手 愛院大・大蔵/名経大・真野
2部には3人以外にも、この春で4年生となる注目選手がいる。降格したばかりの愛院大の右腕エース大蔵彰人(大垣西)は、186センチの長身から140キロ近い直球を制球よく投げ込む。名経大で中尾とともに先発の柱となる真野は、186センチの体から繰り出す140キロ後半の直球に力がある。東海学園大の竹中大智(東邦)は、右横手から内外角を厳しく突く、制球のいいタイプ。
1部では、中京大の古田尚平(名古屋)が変化球の切れのいい好右腕と評価されている。
▼近藤凌太(こんどう・りょうた) 1994(平成6)年9月21日、埼玉県志木市生まれの21歳。187センチ、87キロ、右投げ右打ち。志木小1年から野球を始め、志木中時代は富士見シニアに所属。日本航空高(山梨)1年で内野手から投手となり、愛工大では1年秋から先発投手に。昨秋の成績は4勝0敗。最速150キロ。
▼夏目旭(なつめ・あきら) 1994(平成6)年9月27日、浜松市天竜区生まれの21歳。183センチ、84キロ、左投げ左打ち。二俣小4年から野球を始め、清竜中を経て浜北西高へ。3年春に一塁手から投手となり、至学館大では1年秋から先発投手に定着。昨秋に2部トップの5勝、防御率1.41(6試合51イニング自責点8)とし、注目された。最速144キロ。
▼中尾輝(なかお・ひかる) 1994(平成6)年9月14日、名古屋市南区生まれの21歳。179センチ、79キロ、左投げ左打ち。春日野小4年から野球を始め、桜田中では津島ボーイズに所属。杜若高でエースを務め、3年夏の愛知大会はベスト16に進んだ。名経大では2年春から先発投手を務め、昨秋は東海学園大戦で14奪三振を記録するなど3勝2敗の成績を残した。最速147キロ。
(2016年3月8日 中日スポーツ9面より)