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2016.02.05
はじめの一票 キャンパスで 豊田市長選・期日前 中京大生「投票しやすい」
愛知県豊田市長選(7日投開票)の期日前投票が4日、中京大豊田キャンパス(同市)で始まった。夏の参院選で選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられるのを見据えた措置で、大学での期日前投票は東海3県で初めての試み。若者の投票率アップの切り札となるか。(河北彬光)
キャンパス内の会議室に記載台や投票箱が設けられた。ソフトテニス部の練習後に立ち寄った2年の藤原優さん(20)は「週末は試合で忙しいので、大学で投票できると選挙に行きやすい。良い機会でした」と人生初の投票に感慨深げだ。
投票する側だけでなく、立会人や投票管理者の顔触れも若い。少しでも学生が立ち寄りやすい雰囲気にするため、市選管の提案で女子学生3人が務めた。
投票管理者を任された2年の灘真実さん(20)は「学生の間で、選挙が話題になることはない。少しでも若い人の政治参加につながれば」と話した。市選管は5日も同大で期日前投票を受け付ける。
若い世代の投票率低下は全国的な課題だ。昨年2月の愛知県知事選では20代前半の投票率は全体より16ポイント低く、わずか18.88%。夏の「18歳選挙権」を控え、対策が急務なだけに豊田市は若者が集う大学に目を付けた。
大学での期日前投票は、2013年の参院選で松山市選管が松山大で実施したのが先駆け。選管の思惑通り、各世代で10年の参院選より軒並み投票率が下がる中、20代前半だけ2.7ポイント上がり、29.2%に押し上げた実績がある。
ただ松山市はその後も国政選挙と地方選挙で4回実施したが、20代前半の投票率は上がったり下がったり。大学での実施は全国へ広まりつつあるが、松山市選管の担当者は「大学を会場にするだけでは効果は薄い。学生へのPRが不可欠」と教訓を語る。
名古屋市や岐阜市など7市町がこの日、中京大を視察し、関心の高さをうかがわせた。夏の参院選で大学での期日前投票を検討する岐阜県瑞穂市の選管担当者は「若い世代に関心を持ってもらうためにも良い方法だと思う」と話した。
(2016年2月5日 中日新聞朝刊32面より)
キャンパス内の会議室に記載台や投票箱が設けられた。ソフトテニス部の練習後に立ち寄った2年の藤原優さん(20)は「週末は試合で忙しいので、大学で投票できると選挙に行きやすい。良い機会でした」と人生初の投票に感慨深げだ。
投票する側だけでなく、立会人や投票管理者の顔触れも若い。少しでも学生が立ち寄りやすい雰囲気にするため、市選管の提案で女子学生3人が務めた。
投票管理者を任された2年の灘真実さん(20)は「学生の間で、選挙が話題になることはない。少しでも若い人の政治参加につながれば」と話した。市選管は5日も同大で期日前投票を受け付ける。
若い世代の投票率低下は全国的な課題だ。昨年2月の愛知県知事選では20代前半の投票率は全体より16ポイント低く、わずか18.88%。夏の「18歳選挙権」を控え、対策が急務なだけに豊田市は若者が集う大学に目を付けた。
大学での期日前投票は、2013年の参院選で松山市選管が松山大で実施したのが先駆け。選管の思惑通り、各世代で10年の参院選より軒並み投票率が下がる中、20代前半だけ2.7ポイント上がり、29.2%に押し上げた実績がある。
ただ松山市はその後も国政選挙と地方選挙で4回実施したが、20代前半の投票率は上がったり下がったり。大学での実施は全国へ広まりつつあるが、松山市選管の担当者は「大学を会場にするだけでは効果は薄い。学生へのPRが不可欠」と教訓を語る。
名古屋市や岐阜市など7市町がこの日、中京大を視察し、関心の高さをうかがわせた。夏の参院選で大学での期日前投票を検討する岐阜県瑞穂市の選管担当者は「若い世代に関心を持ってもらうためにも良い方法だと思う」と話した。
(2016年2月5日 中日新聞朝刊32面より)