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中日新聞掲載の大学記事

2009.04.01

データ集約宇宙に迫る 名大・南半球の3観測所

 名古屋大は1日から、南半球に展開する電波望遠鏡「NANTEN2」(チリ)など3つの観測施設のデータを、名大にある「南半球宇宙観測研究センター」に集約し、宇宙研究の体制を強化する。

 名大は現在、NANTEN2のほか、恒星や惑星の重力による光の屈折を利用した光学望遠鏡「MOA2(ローマ数字の2)」(ニュージーランド)、大気圏内で上空の物質が発する電波信号をキャッチする「地球大気微量分子観測装置」(チリ)の3台を所有し、研究を進めている。

 これまでNANTEN2が同センター、他の2施設が「太陽地球環境研究所」に所属。それぞれが別々に研究を進め、交流は密ではなかった。しかし、地球の大気空間から宇宙までの分野を横断的に連携強化することで総合的な研究が可能になると判断した。

 例えば、地球の観測データが他の惑星の大気の様子を研究することに役立ったり、新たな観測装置の開発につながったりするという。

 同センターの福井康雄教授は「連携することで、宇宙の進化の解明に近づいていきたい」と話している。

(2009年4月1日 中日新聞朝刊3面より)

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