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中日新聞掲載の大学記事

2014.09.06

愛知大学野球 きょう秋季リーグ開幕 熱きエース

 愛知大学野球秋季リーグ(中日新聞社後援)は6日に名古屋市の瑞穂球場で開幕し、8週にわたって熱戦を繰り広げる。1部の優勝争いは、左腕のエース是枝を擁し、6月の全日本大学選手権4強入りを果たした愛院大が最有力。他の5校が2季連続優勝を阻めるかが焦点となる。1、2位校は明治神宮大会の出場権を争う東海・北陸・愛知3連盟王座決定戦に進む。1部の6校のエースにリーグ戦にかける熱い思いを聞いた。

■V争い 愛院大軸に混戦

 投打ともに充実している愛院大が優勝争いの軸となりそう。だが6校の実力は拮抗(きっこう)し、混戦が予想される。

 愛院大の投手陣は全日本大学準決勝進出を支えた是枝、春季リーグで最優秀防御率(1.89)に輝いた大蔵など層が厚い。打線は春季に4割5分9厘で打率トップの林、リーグ最多の13打点と勝負強い泉地が軸となる。

 続くのが中部大。エース若林に加え、左腕肥田、右横手の鈴木大とタイプの異なる投手がそろう。野手は長打力がある奥村、神鳥、俊足の白石など魅力ある選手が多く、十分に頂点を狙える。

 名城大は、春季に腰痛などで登板できなかった左腕森田が復帰。1年生の右腕大久保も急成長し、投手陣にめどが立った。打線は野田賢、吉浦、近藤など高打率の打者が上位に並ぶ。

 日福大は春季にリーグ首位の31盗塁を記録した機動力が持ち味。エース西川はスタミナ十分で、上位をうかがう。

 愛大は森、吉川ら主力が故障した投手陣に不安を抱える分、安藤が軸となる打線がもり立てたい。中京大は春季に山下、山中ら投手陣が台頭。打線も北野、大野ら4年生が引っ張り、昨秋以来の優勝を目指す。

■愛院大 是枝健太 全国経験糧に成長

 春のリーグ戦は初めて先発を任されたので緊張して、結果には満足していない(4勝1敗、防御率3.00)。

 6月の全日本大学選手権の経験は糧になっている。全国のバッターと対戦して、愛知リーグのレベルの高さをあらためて感じたし、ピンチをしっかり抑えられるようになった。

 春は60〜70球ほどで疲れてしまい、完投が少なかった。もっと長いイニングを投げられるよう、夏は球数を意識して投げ込んだ。目標は5勝。全国の舞台にもう一度、戻りたい。(4年、金光大阪)

■中部大 若林孝希 フォーム直し自信

 春はフォームが固まらず、投球内容にばらつきがあった。リーグ戦が終わってから踏み出した左足に体重が乗り切れなかった部分を修正したことで、フォームが安定した。制球に自信が持てるようになり、開幕前の練習試合でも結果が出ている。

 一番のライバルは愛院大。打線は全員、コンパクトなスイングで、怖さもちょっと感じる。でもしっかり立ち向かっていきたい。

 春からエースとなり、自分がやるしかない、という覚悟ができた。秋は全試合完封するつもり。2季連続2位で終わっているので優勝したい。(3年、富山・滑川)

■名城大 加藤滉也 体鍛え球速アップ

 春は四死球が多く、制球面に課題が残った。1年生から中継ぎを専門にしていたので、初めて先発を任された緊張もあった。でも先発のマウンドに立てるようになり、自信になった。

 秋は持っている力を出して、ピンチになっても立て直せる投球がしたい。

 夏はウエートトレーニングを重ねた結果、球速がアップ。鍛えた成果を出したい。

 森田が復帰し、1年生の大久保、東も成長しているので、投手のレベルは春よりも高くなった。もう何年も優勝から遠ざかっているので、今季は狙いにいく。(4年、愛知・栄徳)

■日福大 西川昇吾 1部の戦い慣れた

 春に1部に昇格し、2部とのレベルの差を感じた。打者は選球眼が良く、ストライクゾーンが狭く感じた。投手も丁寧な投球をする。1部の戦い方に慣れてきたので、秋はもっとうまく試合を運びたい。

 今まではツーシームと直球でしかストライクが取れなかったが、スライダー、カーブの精度を上げてカウントを取れるようにした。秋は、ボールを低めに集めてゴロを打たせて球数を減らすことを課題にしたい。

 春の経験を生かし、自分が投げた試合は全て勝てるようにする。(3年、愛知・大成)

■愛大 西川拓馬 幅広げるフォーク

 この夏にフォークボールを習得し、投球の幅が広がった。春のリーグ戦終了後、ランニングの量を増やして下半身を強化したので、球持ちも良くなったと思う。

 春は愛院大戦でリーグ戦初登板したが、各打者のスイングの速さに驚いた。大学野球のレベルの高さをあらためて思い知った。秋は内角をしっかりと突くことを意識して打者を抑える。

 春までエースだった森さんら投手陣に故障者が相次いでいる。まだ2試合しか登板経験がないが、勝利に貢献して周りから信頼される投手になりたい。(2年、愛知・大府)

■中京大 山下大介 テンポ守り投げる

 春のリーグ戦は立ち上がりで制球が乱れて、四球をきっかけに失点することが多かった。秋は一回を打者3人で乗り切り、テンポのいい投球で、攻撃のリズムをつくれるようにする。

 3回戦に入ったときに、1回戦で完投した疲れが出てしまう面もあった。夏は1カ月間、走り込みと投げ込みをして体力をつけた。球威も上がったと思う。

 2年生でエースを任されたプレッシャーはあるが、しっかり投げ勝ちたい。昨秋はあと一歩で神宮を逃した。今季は最低でも2位以内に入って王座決定戦までいく。(2年、岐阜・帝京大可児)

<愛知大学野球秋季リーグ日程>
 9月 6日 愛院大−中京大 日福大−愛大 (瑞穂)
 9月 7日 愛大−日福大 中京大−愛院大 (瑞穂)
 9月13日 中部大−愛大 名城大−日福大 (瑞穂)
 9月14日 日福大−名城大 愛大−中部大 (瑞穂)
 9月20日 愛院大−名城大 中部大−中京大 (春日井)
 9月21日 中京大−中部大 名城大−愛院大 (豊田)
 9月27日 愛院大−愛大 日福大−中京大 (豊田)
 9月28日 中京大−日福大 愛大−愛院大 (豊田)
10月 4日 中部大−日福大 名城大−愛大 (瑞穂)
10月 5日 愛大−名城大 日福大−中部大 (春日井)
10月11日 愛院大−中部大 名城大−中京大 (瑞穂)
10月12日 中京大−名城大 中部大−愛院大 (豊田)
10月18日 愛院大−日福大 愛大−中京大 (名城大)
10月19日 中京大−愛大 日福大−愛院大 (瑞穂)
10月25日 中部大−名城大 (瑞穂)
10月26日 名城大−中部大 (豊田)
(注)対戦カードの右は球場。開始時間は2試合の日が10時(開幕日のみ10時30分)、1試合の日が13時

【2部】
<A>名古屋商科大、愛知産業大、名古屋大、名古屋産業大、東海学園大、同朋大
<B>愛知工業大、愛知東邦大、名古屋学院大、名古屋経済大、至学館大、星城大

【3部】
<A>愛知学泉大、愛知淑徳大、名古屋市立大、名古屋外国語大、大同大
<B>名古屋工業大、愛知教育大、南山大、豊橋技術科学大、愛知みずほ大

(2014年9月6日 中日新聞朝刊27面より)
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