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中日新聞掲載の大学記事

2008.11.02

三重中京大神宮に王手 大学野球愛知・東海・北陸王座決定戦

きょう愛院大と代表決定戦

 三重中京大(東海地区1位)が中部大(愛知2位)に2−0で完封勝ちし、6月の全日本大学野球選手権(神宮)で敗れた相手にリベンジした。三重中京大は主将の坂田真規捕手(4年・南部)が本塁打を放ち、その好リードが光った。愛院大(愛知1位)は日大国際関係学部(東海地区2位)に9−4で打ち勝った。2日は明治神宮大会の中部地区代表権を懸けて、三重中京大−愛院大が激突する。

坂田 流れ呼ぶ一発

 底抜けに明るい主将の一発が三重中京大に勝利を呼び込んだ。4回2死走者なし。7番の坂田が振り抜いた打球は低い弾道で右翼席に突き刺さった。「良かったです。届かないかと思ったけど…」。ベースを1周するとベンチ前では両拳を顔の横でくるくると回し、「そんなの関係ねえ」のポーズ。「ずっとやりたかった」というラミレス(巨人)のマネで仲間と喜び合った。

 相手の中部大は主力投手にけが人が続出。ベンチ入り投手が手薄なだけに、公式戦初先発の右腕・堀吉を早めに打ち崩せば勝利の可能性はより高くなるはずだった。だが1回に相手の失策絡みで1点を先取した後は沈黙。嫌なムードも漂い始めた4回、そんな流れを一掃したのが元気者の坂田の本塁打だった。

 因縁の相手にリベンジだ。中部大とは6月の全日本大学野球選手権の2回戦で対戦。その時は相手のエース・小笠原に牛耳られた。0−2で完封負け。「あの時は(雰囲気に)飲まれて、あっという間に終わってしまった。次こそ勝ちたいと思っていた」。思いを胸にこの日は先発の2年生右腕・阿部を好リード。同じスコアで今度は相手を完封してみせた。

 決勝の相手は愛院大。勝てば春秋連続で神宮出場が決まる。「スポットライトが当たる場所は違う。後輩にもつなげたい」と坂田。もう一度、神宮球場で戦いたい。その一心で決勝も全力で白球を追う。 (麻生和男)

気負って3失点 愛院大・溝口

 愛院大は大苦戦した。秋に愛知大学リーグで最多の6勝を挙げ、最優秀選手賞とベストナインをダブル受賞した先発・溝口が3回までに3点を失う乱調。打線の奮起で逆転したが、田中監督は「(溝口は)全員が4番打者であるかのように気負って投げていた。あれでは持たない」と指摘する。溝口は「相手の弱点を突こうとするあまり、腕が振れなかった。決勝も投げるつもり」と雪辱を誓っていた。

打線の援護なし 中部大・堀吉

 中部大の善久監督は「神宮(全日本大学野球選手権)の借りを返された」と苦笑い。ドラフト候補だった金丸をはじめ石川、山平ら主力投手陣にけがが続き、この日は堀吉を公式戦で初めて先発に起用。堀吉は5イニングを2失点と好投したものの打線の援護がなかった。「投手はよく投げたのでかわいそうだった。でも(引退する)4年生はいいものを残してくれた」。今春は愛知大学リーグで初優勝。歴史をつくった選手たちを善久監督はたたえていた。

▽準決勝
日大国際関係学部(東海地区2位) 201000100―4
愛院大(愛知1位)        15000111x―9

三重中京大(東海地区1位)100100000―2
中部大(愛知2位)    000000000―0

本塁打坂田(三)

(2008年11月2日 中日スポーツ11面より)
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