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中日新聞掲載の大学記事

2013.07.29

水俣病は対応の遅れが被害拡大 朝日大で授業

 水俣病について学ぶ授業が岐阜県瑞穂市穂積の朝日大であり、熊本学園大(熊本市)水俣学研究センター長の花田昌宣教授が講演した。

 水俣病は、化学会社チッソ水俣工場が有機水銀を含む工場排水を八代海に垂れ流したことが原因の公害。汚染された魚介類を食べた周辺住民10万人(推計)が発病したとされる。

 花田教授は、国や熊本県の対応の遅れが被害拡大を招いたとした上で、「産業発展のために、悲惨な病気や暮らしの実態が見えなくなっていた」と背景を説明した。

 さらに「補償と救済はまだ終わっていない。水俣病という負の遺産を教訓に、今後の命と社会の在り方を考えてほしい」と訴えた。水俣病を解説した中日新聞サンデー版も活用した。

 授業は、朝日大がエネルギーや環境問題を考える講義として実施した。1年生約350人が聴講した。(佐久間博康)

(2013年7月29日 中日新聞朝刊岐阜県版より)
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