HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て
2013.07.07
電気通すサファイア 血圧測定もおしゃれもお任せ!? 名古屋大グループ開発 電子機器に応用可能
電気を通すサファイアの開発に、名古屋大大学院工学研究科の松永克志教授、中村篤智准教授らのグループが成功した。米化学会誌「ACSナノ」電子版に発表した。
サファイアはもともと電気を通さないが、耐久性が強い。電気を通すサファイアなら、高温や深海、宇宙空間などで使う電子機器に応用できる。中村准教授は「血圧や体温の測定など、電子機器としての機能も持った宝石や腕時計などをつくれそうだ」と説明している。
グループは、サファイアの中の原子と原子の間に、直径3〜4ナノメートル(ナノは10億分の1)の「穴」が不規則に並んで開いていることに着目。穴が規則正しく並ぶようにサファイアを細工し、その穴にチタンを流し込んだ。チタンは電気を通すため、銅線のような役割を果たし、サファイアに電気が流れるようになった。
こうした試みはこれまでにもあったが、穴を規則正しくつくれなかったため、うまく電気を通すことができなかった。
サファイアは本来、無色透明。異物が混じると、一般に知られる青色となる。別の異物により赤色になったサファイアがルビーと呼ばれている。
(2013年7月7日 中日新聞朝刊38面より)
サファイアはもともと電気を通さないが、耐久性が強い。電気を通すサファイアなら、高温や深海、宇宙空間などで使う電子機器に応用できる。中村准教授は「血圧や体温の測定など、電子機器としての機能も持った宝石や腕時計などをつくれそうだ」と説明している。
グループは、サファイアの中の原子と原子の間に、直径3〜4ナノメートル(ナノは10億分の1)の「穴」が不規則に並んで開いていることに着目。穴が規則正しく並ぶようにサファイアを細工し、その穴にチタンを流し込んだ。チタンは電気を通すため、銅線のような役割を果たし、サファイアに電気が流れるようになった。
こうした試みはこれまでにもあったが、穴を規則正しくつくれなかったため、うまく電気を通すことができなかった。
サファイアは本来、無色透明。異物が混じると、一般に知られる青色となる。別の異物により赤色になったサファイアがルビーと呼ばれている。
(2013年7月7日 中日新聞朝刊38面より)