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2013.04.22
物心両面 きめ細かく 金沢工大・富山大
■金沢工大 支援バスで意識向上
高い就職率で知られる金沢工業大(石川県野々市市)。今春卒業した学生の内定率も96%台を維持した。
東京、名古屋、大阪への就職活動支援バスの運行を2000年から続けている。ことしも2〜7月に124便運行する予定。
料金は東京が片道1500円と格安だ。学生の経済的負担の軽減が狙いだが、それだけではない。「首都圏などの学生らと接することで就職への意識が高まる」と、進路開発室の浜田浩之室長は話す。
支援バスの運行は企業側に定着し、運行に合わせて説明会を設ける企業も。背景には、企業で活躍する卒業生の存在があるという。
同大は、就職支援以上に教育の実績を強調する。「自分で考えて行動し、新しいものをつくる人材こそ企業に評価していただいているものと思う」と志鷹英男広報課長。一例として、1年次から学生がチームを組んで課題を見つけ、知識や技術を応用して解決し、具体的な成果を示す「プロジェクトデザイン教育」を挙げた。
■富山大 不安ぬぐう“聞き役”
富山大では、学生の就職活動を支援するキャリアサポートセンター(五福キャンパス)に、09年からキャリア・コンサルタントの資格を持つ職員2人を配置し、学生の相談に乗っている。エントリーシートの記入方法も指導する。
製薬会社や銀行を希望する4年の女子学生(21)は「エントリーシートで企業から門前払いを受け、精神的に落ち込んだ」ため、同センターの職員に相談。「気持ちが落ち着き、助かった」と振り返り、再び挑戦することができた。
3月まで学務部就職支援グループ長だった田中輝和さんは「企業から断られることは、人生最初の挫折という学生もいる」と分析。「不安がちな学生たちを後押しするのがセンターの役目」と語った。
また、富山大は東京、大阪、広島、福岡の4都市に就職支援施設を業者に委託して用意。荷物を預けることができるほか、更衣室やシャワー室がある。夜行バスなどを使う学生を中心に年間延べ2000人が利用する。北陸三県では富山大のみだが、全国の他大学も委託しており、学生間の情報交換の場にもなっている。 (小塚泉、青木孝行)
(2013年4月22日 北陸中日新聞朝刊26面より)
高い就職率で知られる金沢工業大(石川県野々市市)。今春卒業した学生の内定率も96%台を維持した。
東京、名古屋、大阪への就職活動支援バスの運行を2000年から続けている。ことしも2〜7月に124便運行する予定。
料金は東京が片道1500円と格安だ。学生の経済的負担の軽減が狙いだが、それだけではない。「首都圏などの学生らと接することで就職への意識が高まる」と、進路開発室の浜田浩之室長は話す。
支援バスの運行は企業側に定着し、運行に合わせて説明会を設ける企業も。背景には、企業で活躍する卒業生の存在があるという。
同大は、就職支援以上に教育の実績を強調する。「自分で考えて行動し、新しいものをつくる人材こそ企業に評価していただいているものと思う」と志鷹英男広報課長。一例として、1年次から学生がチームを組んで課題を見つけ、知識や技術を応用して解決し、具体的な成果を示す「プロジェクトデザイン教育」を挙げた。
■富山大 不安ぬぐう“聞き役”
富山大では、学生の就職活動を支援するキャリアサポートセンター(五福キャンパス)に、09年からキャリア・コンサルタントの資格を持つ職員2人を配置し、学生の相談に乗っている。エントリーシートの記入方法も指導する。
製薬会社や銀行を希望する4年の女子学生(21)は「エントリーシートで企業から門前払いを受け、精神的に落ち込んだ」ため、同センターの職員に相談。「気持ちが落ち着き、助かった」と振り返り、再び挑戦することができた。
3月まで学務部就職支援グループ長だった田中輝和さんは「企業から断られることは、人生最初の挫折という学生もいる」と分析。「不安がちな学生たちを後押しするのがセンターの役目」と語った。
また、富山大は東京、大阪、広島、福岡の4都市に就職支援施設を業者に委託して用意。荷物を預けることができるほか、更衣室やシャワー室がある。夜行バスなどを使う学生を中心に年間延べ2000人が利用する。北陸三県では富山大のみだが、全国の他大学も委託しており、学生間の情報交換の場にもなっている。 (小塚泉、青木孝行)
(2013年4月22日 北陸中日新聞朝刊26面より)