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中日新聞掲載の大学記事

2012.07.03

夏の節電工夫続く 中部大、電力使用量15%削減へ スマートグリッド導入

 政府が沖縄を除く全国に要請して2日にスタートした夏の節電。この地方でも電力量を制御したり、暑さをしのいだりする取り組みが始まった。(磯部旭弘)

 春日井市松本町の中部大では、電力使用量15%削減につなげるコンピューター制御のスマートグリッド(次世代送電網)システムを、生命健康科学部全5棟を対象に運用を始めた。

 システム開発した清水建設との3年間の共同実証実験で、実際の電力使用量が分かるモニターや太陽光パネル、蓄電池などを設置。ピーク時は25%減の効果があるという。

 気象データや授業の有無から照明や空調を自動調整する。電力需要を予測し、設定数値に近づくと注意報や警報を発令して教授らに連絡が届き、対策を促す。学生も学内ウェブでリアルタイムの使用状況を確認できる。

 同日の披露式には、飯吉厚夫理事長、清水建設の吉田和夫副社長らが出席。飯吉理事長は「電力受給の安定や省エネにつながる。将来のスマートシティーなどにも本学の研究が活用されれば」と話した。

■手軽に「緑のカーテン」 春日井藤田さん宅

 手軽に日差しを遮る「緑のカーテン」も普及が進む。春日井市石尾台の藤田昌大さん(69)宅では、ゴーヤーとヒョウタンを使って育てている。

 藤田さんは10年前から取り入れ、高さ2.5メートルのネットを窓のある南側と西側に配置。水やりなどの手入れを続けており、今夏はあと2週間ほどでつるが全体に行き渡り、葉が覆うようになる見込み。

 「室内は少し暗くなるけれど、日差しが入らないので涼しくなる。ゴーヤーは食べてもおいしい」と成長を心待ちにしている。

 同市消防本部によると、2日の最高気温は32.7度。この日、熱中症の通報はなかったものの、6月末までに60代と80代の男性から「体がふらついた」といった熱中症の疑いがある通報が2件あった。市消防本部は「こまめに水分補給し、日頃からしっかり体調管理を」と注意を呼び掛けている。

(2012年7月3日 中日新聞朝刊近郊版より)

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