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中日新聞掲載の大学記事

2011.05.28

名古屋外大が留学制度開始 米ディズニーで就業体験

■7カ月間一流の接客学ぶ

 愛知県日進市の名古屋外国語大が、米フロリダ州のテーマパーク「ディズニーワールド」のインターンシップ(就業体験)を組み込んだ留学制度を始める。本年度は11人の学生が7カ月間働き、ディズニーの接客精神を学ぶ。社会経験を積みながら実践的な語学力が身につくとあって、他の大学でも海外でのインターンを導入し始めている。

 ディズニーでのインターンは中部地方の大学では初。将来、観光やサービス業界を希望する学生に世界的企業で就業体験を積んでもらう目的だ。名古屋外大の尾崎明人国際交流部長は「海外で働きながら学ぶことは簡単ではない。これから社会に出ていく学生にとって生きた経験になるはず」と意義を語る。

 学生たちは9月からカリフォルニア州のカリフォルニア大リバーサイド校(UCR)に留学、12月まで実践英語や観光産業の講義を受ける。来年1月にUCR在籍のままディズニーワールドに移り、7月まで寮に住み込みで働く。従業員と同じようにアトラクションの案内役や土産物販売員、レストラン、ホテルの接客などの仕事をする。

 留学は名古屋外大の単位として認定。ディズニーから給与も支払われる。今月10日にはウォルト・ディズニー社の担当者が名古屋外大を訪れ、プログラムを説明した。店舗での販売の仕事に就く現代英語学科3年の稲田理沙さん(20)は「旅客機の客室乗務員になりたいので、ディズニーのホスピタリティーを学びたい。どれだけ成長できるか期待でいっぱい」と目を輝かせた。

 愛知淑徳大(愛知県長久手町)は、数年前から長期休暇を利用した海外インターンを始めている。春休みの1カ月間、米ワシントンでホームステイをしながら、現地のNPOとともに保育園で子どもの面倒を見たり、老人ホームで世話をしたりする。単位としても認定される。名古屋工業大(名古屋市)もアジアや欧州の企業で研修するプログラムを学生に紹介している。

 「海外進学センター」(東京都新宿区)の留学カウンセラー中谷治芳さんによると、大学を通さず個人で海外インターンを希望する学生も5、6年前から増えているという。「語学留学の経験がある学生は今では珍しくない。厳しい就職状況が続く中、他の学生と差別化を図りたい学生が増えているからではないか」と語った。

(2011年5月28日 中日新聞夕刊10面より)
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