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中日新聞掲載の大学記事

2011.03.22

正確な震災情報市民に 名大に「集約拠点」 無料提供

 東日本大震災を受けて、正確な情報を市民らに無料で提供する「大震災情報集約拠点」を、全国の大学に先駆けて名古屋大減災連携研究センターが設けた。インターネット上では玉石混交の情報が飛び交い、間違った情報が広がる恐れが高まっている。現地ボランティアや物資支援などを考えている人に役立ちそうだ。

 大震災情報集約拠点は名大の環境総合館4階に設置。地震の震度分布や中央省庁の発表、新聞記事などをテーマ別に分かりやすく分類して紹介。被災地にある避難所の場所や通行できる道路情報なども得られる。

 研究者らが平日の午前9時から午後5時まで常駐し、来場者の質問に答える。福島第1原発事故の影響で、外国人の日本脱出が相次いでいることから、放射能情報も積極的に解説する。

 昨年12月に新設された減災連携研究センターの研究者らが大震災情報集約拠点の設置を計画。名大IB電子情報館で26日に予定していた設立記念シンポジウムはテーマを今回の大震災に変更した。

 関東では、計画停電で正確な情報を継続的に発信することが難しい状況もある。センターの福和伸夫教授は「正確な判断には正確な情報が不可欠。地震や土木、建築、原子力などの専門家が情報を整理し伝える」と話している。

 問い合わせは同センター=電052(789)3468=へ。

(2011年3月22日 中日新聞朝刊23面より)

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