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中日新聞掲載の大学記事

2010.10.27

アメフット東海学生L 全勝南山 全日本へ王手

■躍進の名大と31日対戦 “走るQB”木全が鍵に

 アメリカンフットボールの東海学生リーグ1部は、2年目を迎えた全日本大学選手権への出場権をめぐって4戦全勝の南山大、3勝1敗の名大と名城大が熾烈(しれつ)な争いをしている。春のオープン戦で1分け4敗と振るわなかった南山大、昨季最下位の名大が絡み、昨季までリーグ4連覇の名城大が抽選での出場権獲得に望みを託すという予想外の展開。出場権の行方を左右する南山大と名大の直接対決が、31日に名古屋市港サッカー場で行われる。(宇佐美尚)

 好調の南山大、名大とも、敗北を機に基本に立ち返って練習内容を見直した点で共通する。ミーティングを増やし、相手の戦力や練習内容のチェックを徹底。分析結果を次の練習に生かし精度の高いプレーにつなげた。

 南山大は、四日市大との初戦でエースQB浜本智吏(2年)が左腕を骨折。急きょRBの木全啓太(4年)がQBの位置でプレーする形を取り入れた。俊足で相手をかわす能力にたけた木全は「どんどん走るQB」。ラン、パスの予測がしにくい攻撃で勝利を重ねた。

 西村崇監督は「木全をQBで使うのは名城大戦に向けたスペシャルプレーだった。非常事態で取り入れた形がうまくはまった」と明かす。名大戦も攻撃陣が木全をうまく走らせられるかが鍵。木全は「自分が走れば勝てる。力を出し切りたい」と気合をみなぎらせる。

 名大は名城大に敗れたものの1敗を守っている。新発田和夫監督は「傑出した選手はいない」と話す。攻撃面では時間を使って地道に距離を稼ぎ、ディフェンスは相手チームの詳細な分析を基に攻撃をしのいできた。「ロースコアに持ち込めばうちのペース」と新発田監督。主将の上田雄太(4年)はQBのポジションから走る木全を警戒。「木全を抑えれば勝機はある。11人の組織力で止める」と闘志を燃やしている。

 ▼メモ 東海学生リーグは6チームの1回戦総当たり。全日本大学選手権へはリーグ1位チームが出場。勝ち点(勝ち3、引き分け1、負け0)が同じ場合は直接対決の勝者が優先される。南山大は名大戦に勝つか引き分ければ出場が決定。名大は南山大に勝った上で、11月3日のリーグ最終戦で名城大が中京大に敗れると決まる。南山大が名大に敗れ、名城大が1敗を守ると3校が勝ち点で並び、抽選となる。出場チームは北陸リーグですでに優勝を決めている金沢大と、11月14日に三重県の四日市中央緑地公園で大学選手権西日本1回戦を争う。

(2010年10月27日 中日新聞朝刊24面より)
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