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中日新聞掲載の大学記事

お知らせ  2024.01.29

即席ハウス 輪島など広がる 名工大教授開発 屋外用と屋内用

木村さんの自宅駐車場に設営されたインスタントハウス=石川県輪島市で

木村さんの自宅駐車場に設営されたインスタントハウス=石川県輪島市で

■「朝市の未来 語り合える場に」

 能登半島地震の被災地で、名古屋工業大(名古屋市昭和区)の北川啓介教授(49)=建築設計=が開発した簡易住宅「インスタントハウス」の活用が広がっている。段ボール製の屋内用とウレタン製の屋外用がある。大規模火災が起きた石川県輪島市の観光地「朝市通り」近くにも「皆が集まり、輪島や朝市の未来を語り合える場所を」と設営された。

 「避難生活でみんなバラバラになってしまった。もう一度集まれるきっかけになればうれしい」

 朝市通り近くで24日、ウレタン製ハウスが建ち、木村さん(47)が笑顔を見せた。朝市通りに出店していた海鮮丼店が焼失した木村さんは地震直後から輪島市を拠点に支援活動をしていた北川教授に相談。被災を免れた木村さんの自宅駐車場にハウスを設営した。

 屋外用はポリエステル製の防炎シートを円すい形に膨らませ、内側から断熱材として難燃性の発泡ウレタンを吹き付ける。1棟当たり3~4時間で完成する。面積は約20平方メートルで、15人ほどが座れる広さだ。

 今回のハウスは公民館のように誰でも利用できる。木村さんは早速、知人らを連れて中に入り、「あったかい。避難所以外で集まれる場所ができて良かった」「復興できると信じている」などと語り合った。朝市通りは火災で約200棟が焼失。がれきは今も撤去できていない。北川教授は「ここで希望や未来を語り合ってもらえたら」と願う。

 北川教授はこれまでに段ボールメーカーなどと協力して輪島市などの避難所に段ボール製の屋内用を300~400棟設営。ウレタン製の屋外用は1月中旬に輪島市の中学校や能登町の小学校にも設置された。

(篠塚辰徳)

■名工大基金への寄付2850万円

 名古屋工業大は北川啓介教授の活動資金のために基金を設けており、26日までに2850万円の寄付が集まった。27日には職員有志が現地応援に向かうなど「オール名工大」で支援していく。

 27日朝、人事課などの職員有志4人のチームが名工大を出発した。各避難所への資材輸送や設営の手伝いなどを行う。チームの1人、大矢晃敬企画広報課長(50)は「北川教授の熱意に突き動かされた。名工大が一体となって、できる支援をやっていきたい」と話す。追加派遣も検討している。

 現在も新たな設置要望があるが、全てに応えられない状況で、寄付の協力を呼びかけている。

 詳細は名工大基金室ホームページかメール=kikin@adm.nitech.ac.jp、電話=052(735)5004=へ。

 (鈴木凜平)

(2024年1月29日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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