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お知らせ 2023.07.15
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金沢工大と産総研 複合材料共同研究 白山の施設に連携拠点
脱炭素につながる新たな複合材料の開発に向け、金沢工業大は、産業技術総合研究所との共同研究に乗りだした。同大革新複合材料研究開発センター(ICC、石川県白山市)内に、産総研との連携拠点を開設。大学側が強みとする複合材料の技術と、産総研が持つ木質材料の技術を組み合わせ、環境への負荷が少ない新材料を作る。企業とも連携して実用化を促し、地域経済の活性化を狙う。
産総研が全国の大学などと共同研究し、企業による事業化を支援する「ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ」(BIL)の第1弾となる。
複合材料の中でも、炭素繊維複合材料(CFRP)は軽くて強く、さびないのが特長で、軽量化による燃費向上などのため航空機や自動車、風力発電などの分野で導入が進む。一方で、石油由来の材料からの脱却、素材製造や成形過程での環境負荷の低減が課題となっている。
産総研は、金沢工大が得意とするCFRPの成形技術や、実用化に向けた産学連携の取り組みに着目。木材を使ってプラスチックのように成形するといった産総研の技術と融合させ、資源循環や温室効果ガス削減に役立つ新たな複合材料の開発、社会への普及を狙う。航空機や車などのほか、バスタブや洗面台などの住宅設備、建材への応用も想定している。産総研からは12人の研究者が参加する。
開設の記念式典が14日、ICCであり、産総研の石村和彦理事長が「北陸、石川県からイノベーションを創出し、地域経済の活性化、国全体の産業競争力強化につなげていきたい」とあいさつ。金沢工大の大沢敏学長が「企業との連携をさらに後押し、加速させられると期待している」と述べた。馳浩知事、経済産業省産業技術環境局の畠山陽二郎局長もあいさつした。
産総研は、本年度中に県外でも複数のBILの開設を計画している。 (平野誠也)
(2023年7月15日 北陸中日新聞朝刊北陸経済版より)
産総研が全国の大学などと共同研究し、企業による事業化を支援する「ブリッジ・イノベーション・ラボラトリ」(BIL)の第1弾となる。
複合材料の中でも、炭素繊維複合材料(CFRP)は軽くて強く、さびないのが特長で、軽量化による燃費向上などのため航空機や自動車、風力発電などの分野で導入が進む。一方で、石油由来の材料からの脱却、素材製造や成形過程での環境負荷の低減が課題となっている。
産総研は、金沢工大が得意とするCFRPの成形技術や、実用化に向けた産学連携の取り組みに着目。木材を使ってプラスチックのように成形するといった産総研の技術と融合させ、資源循環や温室効果ガス削減に役立つ新たな複合材料の開発、社会への普及を狙う。航空機や車などのほか、バスタブや洗面台などの住宅設備、建材への応用も想定している。産総研からは12人の研究者が参加する。
開設の記念式典が14日、ICCであり、産総研の石村和彦理事長が「北陸、石川県からイノベーションを創出し、地域経済の活性化、国全体の産業競争力強化につなげていきたい」とあいさつ。金沢工大の大沢敏学長が「企業との連携をさらに後押し、加速させられると期待している」と述べた。馳浩知事、経済産業省産業技術環境局の畠山陽二郎局長もあいさつした。
産総研は、本年度中に県外でも複数のBILの開設を計画している。 (平野誠也)
(2023年7月15日 北陸中日新聞朝刊北陸経済版より)