住民らの話をメモする学生たち＝四日市市あかつき台で

　高齢化などの地域の課題を学ぶ授業が２４日、四日市市八郷地区であり、四日市看護医療大（四日市市萱生町）の３年生５０人が参加した。住民の案内で大学周辺を歩き、住民へのインタビューもした。

　学生は５人ほどのグループに分かれ、自治会役員や民生委員らから説明を受けながら、あかつき台や萱生町を回った。住民の高齢化率が高まっていることや、坂が多い地形ゆえに住民らの負担が多いことなどを教わった。「バス停は何カ所あるんですか」「一人暮らしの方も多いんですか」などと積極的に質問する学生もいた。

　住民らへのインタビューもあり、学生たちは健康づくりで取り組んでいることや、住みやすい町になるために実現してほしいことなどを尋ねていた。三輪紗弓さん（２０）は「地域の人から直接話を聞けるのは貴重な機会。しっかり耳を傾けることで課題を見つけ、解決策を探れるようにしたい」と感想を話した。

　現場を歩き、住民から聞き取りをして地域の健康課題を探るのは「地域診断」というフィールドワークの手法だ。地区の協力を受け、同大が毎年実施している。（尾林太郎）

（2023年4月26日　中日新聞朝刊北勢版より）